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夏目房之介の「で?」

小学館忘年会パーティ

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・・・・に行ってきました。
毎年行ってますが、不思議なことに、やたらめったら知り合いに会い、かつ話しかけられ、名刺交換だの何だので食事する暇もないときと、いくら会場を回ってもなかなか知り合いに会わず、結局ほとんど話しもせずに帰ることになる日があるんですね。今日は、まったく会わないわけではないけど、どちらかというと後者の日でした。名刺がなくなっちゃうときもあるのに、今日は1枚わたしただけだったし。
ダイナミックプロの幸森氏に会ってその話をすると彼もまったく同じだそうで、今年はやはり知り合いに会わないといってたので、こういう経験は僕だけじゃないんですね。あと呉さん、萩尾さん、手塚プロの古徳さん、北見けんいちさん、宮脇心太郎さん、中野晴行さん・・・・えーと、あと誰だっけな。ま、そんな人々と立ち話。
北見さんには、かつて米国の学生がウチに来て「ナツメさん、このマンガはヘンです。背景がアメリカンコミックスのようなシリアスな絵なのに、人物はピーナッツのようなカートゥーンの絵ですね」と驚いたのが『釣りバカ日誌』だったという話をしました。僕はその件でそういう手法が日本のマンガに特有なものかもしれないと気づいたわけですね。そしたら北見さんは、それは青年誌で20p以上あると、赤塚さんみたいな簡単な背景だともたないので、劇画の連中に背景をやってもらったんだとおっしゃってました。なるほど、あれは媒体とページ数を見据えた、自覚的な方法論だったんですねー。話してみてよかった! こういう成果が、たまにパーティの立ち話でもあるんです。

あと、小学館の名物編集者F田が「新しい名刺、あげる!」といってくれた名刺には、肩書きとか部署も変わってないのに、カッコ入りで「特命係」と入ってました。バカだねー(笑)。そういうとこがにくめないんだよな。役回りとしちゃ、すでに梅宮辰っつぁんの方なのにね。
ウソか、ほんとか、ボンベイの爆破の直前にバンコックに移り、空港の管制塔が占拠される直前の、最後の便で日本に帰ってきたんだとか・・・・。

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