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夏目房之介の「で?」

まとめて日記2中野晴行氏の著作10冊目記念会

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07331 3月31日(土)夕方から中野晴行氏の著作10冊目記念会

神田のそば屋(尾張屋本店)で「中野晴行氏の著作10冊目記念会」なるものがあり、駆けつける。例によって「あたしの本は売れない」を連発する中野氏。主賓なのに下働きみたいに動き回って落ち着かない。「あたしの本は売れない」は、まぁ芸人であればボヤキの芸だから、そう思って温かく見守っても(笑)いいのだけど、本人が知らないうちに「エライ人」になっているので(僕もそうなんだろうね、ふう)じつは誰もツッコンでくれないのだ。しょうがないので、僕がツッコンでおきました。そのへん自覚して、ボヤキ具合や低い自己評価も修正しないと、色々大変なんじゃないかなー、とか思うのであった。かといってエラそうにしろ、という意味ではもちろんないんですけどね。
ま、とにかく喜ばしいのであります。

あ、それで仕切りをしていた中野氏の担当・筑摩書房の青木氏は、じつに大和書房時代に『夏目房之介の漫画学』、すなわち僕の最初のマンガ(批評的)エッセイ集を85年に刊行した人なのだった。その後、筑摩に転じて、『不肖の孫』とか、僕の本を何度か出し『あの頃マンガは思春期だった』を文庫にしたり、けっこうつきあいの古い編集者である。僕のマンガ批評については、フリーの小形克弘氏とこの青木氏が生みの親といってもいい。

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