オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

昨日の『華麗なる一族』

»

昨日、何となく午後TVをつけたら『華麗なる一族』の総集編をやっていて、何となく見てしまった。ダイジェストだけど、こういうのを見ちゃうと、まんまとその夜の最終回90分も見ちゃうんだよねー。思うツボってやつ?

ま、それなりに観ることはできたし、そういう意味じゃ「面白い」といっていいのかもしれないけど(まったくつまんなかったら最後まで見ないしね)、何か手放しで「ああ面白かった」とはいえないものがあったなぁ。

まず、

むかぁしの、まだ製鉄が日本の生命線だった時代の話なんだしさ、いくらなんでもキムタク、も少し髪切ろうよ、っていうのはあった(笑)。どうでもいいっちゃ、いいけどさー。
弟役の人とか他にもいたけど、アイドル系はなぜか髪切らないね。田村正和なんかもそうだけどさ。長髪の刑事モノでも、シャレで通じる範囲はいいけど、シリアスな場合はねぇ。あれじゃないと、今のファンがつかないっていう計算かしらね。

山崎豊子の原作は読んでないんだけど、昔TVでやっぱりドラマやって、その頃は何か面白くみたような記憶がある。
今調べたら1974年、33年前。毎日放送・NETで、山村聡が今回北大路欣也のやった権力者のオヤジ役。あと小川真由美、久我美子、加山雄三、林隆三だそう(『テレビ50年inTVガイド』東京ニュース通信社 00年)だけど、誰が誰の役だったかおぼえてない。ストーリーも全然もうろう。

だからラストが同じだったかどうかもわかんないんだけど、キムタクの自殺。たしかに、あの時代に名家旧家みたいなイエを背負ったエリートなら、死ぬかもしれないなーとは思うものの、今の時代、あの演出と説明ではちょっと「あれー、何で死ぬの?」って感じになっちゃうよね。

それと、血液型。最後に、じつは祖父の子供だったことが明かされ(ま、観てればわかるけどね、たいてい)、そのあげく自殺して、父が検死の書類をみて、そこではじめてキムタクが本当の息子だったと血液型でわかるっていうのは・・・・。ど、どうなの? 昔だと、そんなことありえたかなー。ま、血液型騒ぎ始めるより前かもしれないけどさ。う~ん、何か今ひとつ釈然としない終わり方のような・・・・(笑)。

つわけで、けっこうつっこみどこはたくさんあった気はするなー。
今日エッグで会ったエリは「北大路以外、全部大根じゃん。演出も全然だめ」っていってたけど、僕はそれほどの違和感はなかった。むしろ、それぞれの演技はそれなりにヨカッタんじゃないかってくらいの印象なんだけども、全体の印象がなぁ。まあ、そんなにいうほどのドラマでもないので、いいんだけどもさ。
てなことブチブチいってること自体が、今のテレビの楽しみ方として成り立っちゃってるのかなってのはあるね。

しっかし、エリもマァさんも昼の総集編見て、はじめて最終回だけ観たってとこまで僕と同じだったのは笑った。それで、ああだこうだいわれる番組もかわいそうかも(笑)。

Comment(3)