オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

手塚記念館トークと放映予報

»

記念館のトークは三分の二くらいの入りでしたが、けっこう見知った顔も多く、じつはかなりよくデキた講義になったのだった。もったいない(笑)。
金曜、日曜という飛び石トークだったので、あいだの土曜、美人研究者のあとにくっついて伊丹市美術館「明治大阪の錦絵新聞」展にゆき、監修者である土屋礼子氏(大阪市立大学大学院教授)の講演「錦絵新聞とは何か」を聴講。面白かった。
講演後、ばったり会場でお会いしたので、錦絵新聞のタイトル周りのキャラとなった天使像についてお話しする。なぜ、錦絵や当時の薬広告などに天使が登場したのか。一体、

何のシンボルだったのか。僕は北斎の小布施の山車・天井絵にある天使を連想したのだが、関係はわからない。いずれにせよ、錦絵は「洋風のものである」という装いをもっていたようだ。
同美術館では今後「明治のビジュアル・ジャーナリズム」講座がおこなわれる。
 11月18日「明治期の京都・大阪の風刺画」福井純子氏
 同上26日「思想としてのビゴー 表現の自由への挑戦」山口順子氏
 12月09日「大阪パックおよび大阪の風刺漫画」増田のぞみ氏

5日には、チェコからきたマンガ研究の女学生がきた。大阪に滞在しているので、大阪で会って一緒に宝塚にきて食事をし、その後記念館に。講義には村上知彦氏もきてくれた。研究者やマンガ好きの顔見知りも聞きにきたのでチェコの女性に紹介し、僕は講義直後に東京に向かう。
じつは夕方から下北沢で古い友人・東盛太郎氏の「お別れ会」があって、僕は発起人の一人なのだ。
ところが新幹線がむちゃ混みで席がとれず、結局品川に着いたのは6時40分。お別れ会には最後に滑り込んだ状態だった。申し訳ない。

というようなことで、今回の出張はかなり「疲れ」を感じた。このところ、ちょっとやそっとでは「疲れ」を感じなくなったのだが、引越し準備やら、身内の手術やらで、ストレスフルな日々だったこともあるんだろう。
かなりボロボロ状態で部屋に戻るとハイビジョン特集「国宝『信貴山縁起絵巻』の宇宙」のビデオとDVDが届いていた。放送は担当者の「社内、周囲では好評」だったそうだ。
で、再放送の「予定」。

12月21日(火) BS-hi 後9:00~10:50
「ハイビジョン特集」(110分)

1月2日(火) NHK総合 前7:20~8:48
年始特集 88分

その他、BS2などで再放送の可能性あり

・・・・だそうです。
他にもテレビ東京「美の巨人たち」(10月14日放映)「歌川国芳『猫のすずみ』」(ゲスト出演)、夏の花園大学講演、「マンガ未来世紀」座談会、手塚記念館トークの映像も落手。そのうち鑑賞会でもやらねばならんかのー。
いやいや、それどころでないぞ。とりあえず部屋の引越しだっつの。あ~~。何もできとらん。

Comment(10)