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失敗しないウェブアプリケーション開発の処方箋

【SFDC】Salesforce Chatter の何が面白いの?

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お世話になっております。
ループス岡村直人です。

Sales Force Chatterの試用を始めて数週間が過ぎました。
このソリューション、まだあまり日本語の情報がないようなので
私なりの感想などを書いてみようと思います。

◆Chatterとはなんなのか
これを閲覧している方がSalesforceの基本機能とTwitterをご存じである前提で、簡単にまとめます。

  • なんでもフォローできる。
    リードや商談、取引先、他のメンバー、ファイルなどおよそなんでもフォローできます。
    フォローした情報に変化があると自分のホームタイムラインに表示されます。
    イメージとしては「あなたがフォローしている○○の商談が更新されました」とか「あなたがフォローしている○○ファイルが変更されました」みたいな感じです(実際表示される日本語はもうちょっとつたないです)。
  • つぶやいたり、人のつぶやきに返信したりできる。
    「つぶやき」という表現は好きじゃないのですが、他に適当な表現が見当たりません。
    強いて言うなら、「自分のステータスをフォロワーに通知したり、フォローしている人の通知に返信したりできます」という感じでしょうか。

以上です。

◆それだけか
詳細な仕様にまで話が及ぶと全部ではないんですが、おおざっぱに言うとそんな程度です。

◆何が嬉しいのか
SFDCのCEO、ベニオフはChatterの開発理由について以下のように説明しています。

なぜ私はTwitterで知らない人が映画に行ったことは知っているのに、
部下が重要な客を訪問したかどうかを知らないのだろうと思ったので、
それを知るためのコミュニケーションツールとしてのchatterを開発した

Salesforce.comは従業員数4000名程度の組織ですから、
CEOが部下のアクティビティを全て把握することは無理ですし、必要もないと思います。

従来型のCRMでは、マネージャーにとって実際に動いているスタッフの行動は
ブラックボックス化されているケースがあるのではないでしょうか。

Chatter1_2

ですが、「重要な客」となると話は別なんでしょう。

上図において、ベニオフは「管理者」の立場ですが
重要な案件については直接「スタッフ」の行動を逐次把握したいというウォンツがあったと思われます。

Chatterの意義を簡単に説明すると、次のようになると思います。

Chatter2

  1. リアルタイム
    時間的気になるデータの変化をその都度確認できる。
    従来の方法ではアクションから報告までの間にタイムラグがあった。
  2. ダイレクト
    気になるデータの変化を直接確認できる。
    従来の方法では全体像としてのレポートから個別にドリルダウンする必要があった。

私は小規模ベンチャー企業に在職しているので、
なかなかこの嬉しさが実感できないのですが・・・。

たぶんきっとそうなのだろうと思います。

部下にとっては、毎日のように「あの件どうなった」と聞かれてうんざりしている場合、
「都度更新してますんでChatterでフォローしといてください」と一言いえばそれで済むと。

◆特性

Chatterを使ってみて感じるのは、それが極めて能動的なコミュニケーションだということです。

通常、CRMのコミュニケーションでは、
情報発信者を起点としてワークフロー上に設定された「人」や「グループ」を情報が流れていきます。
これは情報の受け手としては受動的な対応になります。
放っておいてもデータはデスクに届くわけです。

一方、Chatterの場合ワークフローではなく、
マークした「モノ」に紐付くアクティビティがダイレクトに届きます。
逆に言えば自分から気になる情報をマーク(Twitterで言うところのフォロー)しておかないと何の情報も得られません。

利用者が流れてくる仕事を処理するだけ、というような
受動的なタスク処理の文化に慣れ切ってしまっている場合、Chatterの利用にあたっては
その本質を理解してもらうのに時間がかかるかもしれません。

◆まとめ

  • Chatterは「知りたい "コト" ではなく "モノ" に着目したソリューション」。
  • メリットは注目したい事柄に対するリアルタイムでダイレクトな情報の獲得。
  • 自分から情報を取りに行かない人には無価値。

当社はSalesforce.comの代理店ではないのですが、企業内でのソーシャルメディア活用の手段としてCRM関連の調査・研究を行っております。
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