月刊『広報会議1月号』に「プレゼン力診断」掲載いただきました 連載第四回はベネッセ原田泳幸社長です
2014/12/1発売の、月刊「広報会議」1月号に、社長の「プレゼン力診断」を掲載いただきました。
「プレゼン力診断」は、経営者やPRパーソンのプレゼン力を、声、表情、身振り、ファッションなどから診断するコーナーです。
連載第四回は、ベネッセの原田泳幸社長です。
10月28日に青山オーバルホール行われた「エリアベネッセ青山 オープニング内覧会および説明会」における原田社長の会見を見に行ってまいりました。
7月2日に行われた、原田さんベネッセ社長就任初の会見も見ていますので、そのときとの比較も書かせていただきました。
ベネッセといえば、7月9日に発表された情報漏洩の事故が社会問題となりました。7月2日からほんの1週間後です。この時点ですでにお分かりだったのだと思います。7月のときは舞台に現れたときから原田さんらしくない元気のなさで、スーツのズボンはシワが目立ち、目力も弱く、独特のオーラが感じられません。会見からの帰り道本当に心配していました。
今回の注目は、事故後原田さんがいかに社内を掌握したかどうかだと思いました。
そのポイントは、原田さんが「言葉を言い切るかどうか」です。
この日の原田さんは、舞台に上がる前からのたたずまいが違いました。
腹から響くような低い声で言葉を言い切り、ほとんど資料も見ずに自分の言葉で話す説得力。
記者の厳しい質問にもニヤリと笑う笑顔の凄み。
まるで、逆境におかれた自分を自ら楽しんでいるかのようです。
そして、「7月のときと私の言っていることは変わりません」と、まったく自分のリズムを崩さない。
「プロはだし」とも言われるドラマーの腕前を持つ原田さん。
ドラマーは、音楽におけるそんな場面においても、激情に飲み込まれることはありません。情熱に燃えながらも冷静に全体を見て、確実なリズムを刻み続けなくてはならないのです。
これもドラマーとしての本能でしょうか。
もしかしたら、今回のベネッセは、原田さん経営者として最後の大仕事になるのかもしれません。その覚悟が感じられました。
命を賭した経営の極みを見せていただきたい。
そして、人生の素晴らしい花を咲かせていただく様を見せていただきたいと、思わず夢を馳せてしまいました。
まだまだ困難は続くでしょうけれども、今やっと「原田ベネッセ」のスタート地点に立ったのではないでしょうか。
ベネッセ復活を予感させる会見でした。