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居心地の良い木の家は手に届かないものではない 木の家に住まうことで人生豊かに #asacafestudy

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昨日4月17日の朝カフェ次世代研究会に行ってまいりました。
建築家で、「きらくなたてものや」代表の日高保さんによる講演「伝統に学び風土が作る、心地よい住まいづくりの話」でした。
 
日高さんとは7年前からの知人で、日高さんの建てられた家の見学会にもよくうかがっていました。
日高さんの建てた家は、入った途端、木の香りがし、森の中にいるようなのです。とにかく居心地が良い。空気感がいい。そして、風が通りぬけ、冬暖かく、夏は涼しい家。だから冷暖房費も過度にかからない。
 
そして、印象的だったのが「シックハウス症候群」といわれる症状や、お子さんのアレルギー、アトピーなどに悩まされるご家族が、実際にその家に住んだら症状が改善されたことをお話しされていたことです。
 
壁を自分で塗ったり、手間のかかるところを自分で行うと(もちろん職人さんに指導してもらえる)、そんなに大きくない家なら3000万円のところが2000万円少しで建てられるので、若いご夫婦でも自分の家を建てておられるのが印象的でした。
 
最近の家は、近所で「ああ、建ててるなあ」と思ったら、あっという間に完成していて驚くことがあります。
早い、安い、伝統的な技術がなくても建てられる、など平均点はアップしているのですが、やはり作りすぎのようです。現在7戸に1戸が空き家なのだそう。将来的に、一戸建てを持っている高齢層が引退すれば、さらに空き家が増えてくるような予感がしています。 
家も解体すれば下地も仕上げもほぼ産業廃棄物になる。
廃棄物処理料は20万円近くにもなるそうです。でも、日高さんの作る家だと1,680円。木の家だと解体すれば燃料にもなるし、土に返ることもできる。
そういう意味でも、環境に優しい家作りといえそうです。
 
そして、知らなかったことなのですが日本の木材は意外にお安いのです。
柱一本、実は2,000円。
 
木の家というと、お高いイメージがするのは、やはり木の単価が高いからだと思い込んでいたのですが、本当は違うというのです。
 
そして、木の家を建てることで、環境が破壊されるのではないかと思っていた。
これも思い込み。

木を使わなくなり、森の手入れがされなくなり土砂崩れがおきたり、森が荒れる。切った木材が買い手がなく放りっぱなしになっている状況もあるそうです。
そして、日本は森林が豊かな国。
木がなくなり、山が丸裸になるようなことはないそうです。
 
日本の木の家は、様々な建具による薄着、重ね着が可能です。だから、冬暖かく、夏は涼しい。季節を感じ、風が通り、光に溢れる木の家。庭には木やビオトープ。
一度きりの人生、人間らしい家に住まってみたいものですね。
 
日高さん、素晴らしい講演を有り難うございました。

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