純白の中に引かれた一本の線
ご縁あって北海道の十勝に来ています。
昨日着いたのですが、飛行場についた途端、気温差20度以上。
一方、関東では夏日も記録したとのことで、この差に驚いています。
飛行機で青森上空を通過するあたりから、自分が生まれた土地に帰る喜びがじわりとこみあげてきました。
ヨーロッパの田舎を思わせる農村地帯を見ると、心も体も癒されて、やっぱり十勝は素晴らしいと思ってしまいます。
十勝は朝からの猛吹雪で、暴風雪の上、落雷もあったようです。羽田を発つ時点では、「天候次第では東京に引き返すかもしれません、ご了承ください」という条件で出発しました。
引き返すどころか、万が一のことがあるかもしれない。
実は、飛行中は気象も不安定でしたので、当然かなりの揺れがあり、機内が「シーン」となる瞬間がありました。自分は乗っているだけですし、何も考えないでいようと思えばそうも出来ます。
着陸も、最後の最後まで判断を迷っていたような難しい状況だったようですが、パイロットをはじめとしたスタッフの皆さん、空港で準備してくださっている皆さんにお任せするしかない。自分は、ただ「どうぞお願いします」と思っているしかできない。
これも、何もわからない私のような者が判断をするわけにはいかないのです。
滑走路の除雪も、暴風雪の中作業もさぞかし大変だったと思いますが、到着の15分前に完了してくださり、無事到着することができました。
空から地上一面純白な中に引かれた、黒い一本の線が見えてきて、ああ、どれだけのご苦労をしてくださったのか、と感謝の念が湧き上がってきました。
安全が当たり前のように思えるのは、科学の発達もありますが、頑張ってくださっているプロの方々がおられるおかげなのです。
こういうことがあると、あらためていろいろなことを考えます。
冬だからこその、息を飲むような十勝平野の美しさ。
その中に身を置きながら、こうやって今、ブログを書いているのも奇跡のような、このご縁の連続であると感じました。