直感を磨くためには結果に対する目標をたてない
羽生善治さんの「直感力」に、「直感は磨くことができる」とあります。
様々な角度から、直感を磨くための示唆があふれていて、一気に読了しました。
その中で、インプット以上にアウトプットを行うことが大事だとされてます。
情報過多な世界。
そして、情報に振り回されてしまう自分。
実は、たくさんの情報の中から何を選ぶかより、いかに捨てるか、そして「出すか」のほうが重要なのだと語ります。
『人は必ずアウトプットしながら考え、それを自分にフィードバックしながら、インプットされた知識や情報を自分の力とし蓄積していくようにできているのではないかと考えている』
とあります。
頭で理解していても実際できるかどうかは別問題。
まずは出力することで問題点や課題が見えてくるのだと言います。
将棋のやりかたを理論や情報で知っていても出来ることとは別で、やってみて初めて分かることがあるのですね。
インプットも大事ですが、アウトプットを増やしてくことをが必要なのだと思います。
そして、やろうと思っても出来ないことや分からないことが多いのが人生。
羽生さんは
「どうなるか分からないさまざまなことに心を砕き思い悩むよりも、まずは目の前にあること、何か自分の中で響くことに向かいあっていくのがいいのではないかと思っている。」
「何よりも自分の気持ちに響く、自分の中から湧き上がってくる直感を信じることだ。他者からの評価や客観的な結果だけを追い求めながらモチベーションを維持するのは、たいへんなことだと思う。」
だから羽生さんは
「結果に対する目標は、ほとんど立てない」
とおっしゃいます。
常に思い通りになっているのでは面白くない。
予想しない自分、成長できた自分、そんな自分があるからこそ人生は生きるに値するののだと、おっしゃっているように思えます。
将棋という宇宙から、人生について学んだ羽生さんならではの深いメッセージを感じました。
素晴らしい本を有り難うございました。