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良い声を出すためにお酒やタバコはだめなの?

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ボイストレーニングのレッスンで、意外に多い質問がこれです。
 
「お酒を飲んでもいいの?」
「タバコ吸っても大丈夫?」
 
私は、基本的に両方ともあまりお勧めしません。
 
発声のトレーニングをするということは、普通におしゃべりしているときよりは喉を使います。
 
一生懸命に運動をしたら血行が良くなり、その後、疲労しますね。
それと同じような状態になります。
 
血行がよくなる。充血する。
声帯やその周辺はとてもデリケートな部分。
そこに、お酒やタバコの刺激がいくのはあまり良くありません。
アルコールの場合は、顔が赤くなってしまうように、喉もさらに充血やはれにつながりますから気をつけなくては声に来てしまいます。
 
100歩譲って、「お酒を飲む場合、たくさん練習したあとは控えめにしてくださいね」とお願いしています。
 
かく言う私は、とっても控えています。
飲むと、次の日は本当に声の出が悪いのですよね。効果的面です。
なので、どうしてもおつきあいのときは、「一口飲んだら、そのあとすぐ水を飲む」という飲み方をすると、だいぶ負担は減ります。
 
「チェイサー」とも言うようですね。
でもチェイサーはアルコール度数が高いお酒に行うものですけど、私はビールでも行います。
 
お酒の強い方には、あんまり美味しくない飲み方に思えますが、アルコール度数も下がるし、舌がリフレッシュされて美味しく感じますよ。
 
あと、風邪をひいたらレッスンはお休みしてください、とお願いしています。
 
風邪のときは、のどが充血しているので、出し方によっては、いつもより良い声が出てしまったりするものですが、その後がサイアクです。
声を戻すまで何日もかかります。
そのリスクを考えたら、「どうしても本番」という場合でなければ、お休みすることが一番です。
 
 
私の知る限り、一流のプロフェッショナルはほとんどの方が、お酒は控えめ、タバコも吸わないという人が多いと思います。
 
ただ、人類史上最高のバリトン歌手と言われた、デートリッヒ・フィッシャー=ディースカウは喫煙家だったみたいですね。よほどお丈夫だったのでしょうか。
 
また、美声で有名だった声優で俳優の、城 達也さんもタバコを吸っておられたとか。
 
声の良し悪しでタバコは関係ないのかもしれませんが、やはり「あまりおすすめしないですね」とはお答えしておきます。

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