擬音の表現も大事に [n]のトレーニング方法
2013年1月26日私が代表と指導を務める合唱団「コール・リバティスト」の練習がありました。
この日の練習、第二部はマエストロ(本番を指揮する人)の稽古でした。
佐藤眞作曲、混声合唱のための組曲の「蔵王」を歌っています。
第7曲「吹雪」は、風が吹きすさぶ様子が、ハミング(hum)や「wou」という擬音により表現されています。
また、第5曲の「おはなし」では、おじいさんが杵をつく様子を「トン、トン、」という音で表現しています。
このような擬音は、歌詞だけでなく、音楽を表現する上で大変重要な役割をはたします。擬音を上手に表現すると、より情景や情緒が聴き手伝わります。良い合唱団は、擬音の表現に細かくこだわっているところが多いですね。
「吹雪」のハミング「hum」は、[m]になるべく早く入り、長く伸ばすことが良い表現につながります。
[m]は口をしっかりと閉じてしまう方が多いのですが、これは針一本分ほどは唇に隙間開けるのがよいですね。
また、口の中はなるべく空間を取りましょう。
「お」と言うつもりで口を開けて、その状態を維持しながら、唇だけ閉じていきます。絵的には、顎が下りて鼻のしたがのびているような感じです。一見「らくだ」みたいな顔になるでしょうか?
この状態で、たくさんの呼気を送り込んであげてください。
よく響く、迫力のあるハミングになりますよ。
また、「おはなし」の「トン」ですが、これもなるべく早めに「ン」に到達することが大事です。「ト~ン、ト~ン」より、「トン~、トン~」ですね。
ポイントはこのときの「ン」の発声。
一般的はアマチュア合唱団では、「ン」は口を閉じる方が多いのをよく見かけます。
「ン」は口をあけましょう。
そして、舌を上顎にべったりとつけます。
舌筋のトレーニングとしておすすめしたい方法があります。
1、舌全面を上顎にあてて、力強く吸い付ける。吸引するように。
2、そして、「タンッ!」と音をたてながら舌を離す。
このトレーニングを続けられると「ン」のときぶれないで確実に出せるようになります。お試しください。
この日は「蔵王」の他に「からたちの花」「烏の番雀の番」「あわて床屋」松下耕「三つの詩篇」より「声をかぎりに」を歌いました。
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