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伝統文化についてはどこの世界も似ているのかもしれない

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「少林サッカー」。
 
少林寺拳法を世の中に広めようと活動しているシンが、落ちぶれてはいるけれど元スターだったサッカー選手の監督のもと、同門の兄弟子たちと少林寺拳法を用いたサッカーチームを作り、全国制覇を目指すという映画です。
 
単純明快なストーリーで、漫画のような荒唐無稽な動きや馬鹿馬鹿しさは天下一品です。
実写ではありえない大胆な技を見ていて、高橋陽一さんの漫画「キャプテン翼」を思い出してしまうほどでした。
 
ナンセンスなギャグや、リズム感あふれる映像も見ていて飽きさせません。
このあたりのセンスは、その2年後に公開された、「キル・ビル」を彷彿とさせます。タランティーノ監督が「少林サッカー」を絶賛しているのも納得できます。
 
深読みせずに楽しく観る映画だと思います。
ただ、少林寺拳法の使い手である主人公のシン、そして兄弟子たちが、想像を絶するであろう厳しい修行を行って少林寺拳法を極めても、師亡き後は、掃除夫や皿洗い、また失業中であったりと、不本意な人生を送っておられたのが印象的でした。
伝統的な文化を受け継いでいく方々の人生が中国ではどのようなものなのかというのを象徴的に表現しているように感じました。
 
また、映画のラストでは、町に少林寺拳法が普及し、主人公が違うスポーツで活躍している様子が描かれているのをみて映画的にはハッピーエンドですが、サッカーチームはどうしたのだろうか?監督はどうしたのだろうか?と少し気になってしまったことも事実です。
 
でも、理屈抜きに楽しく、鑑賞したあとは、気持ちが前向きになれるおすすめの映画です

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