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気持ちよくなって演奏してはだめですよ

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2012年12月1日、私が代表・指導を務める合唱団「コール・リバティスト」の練習がありました。
 
 
この日は佐藤眞作曲の「蔵王」を歌いました。
 
「蔵王」の6曲目「雪むすめ」では、ソプラノが重要な旋律を歌います。
 
ソプラノがソロのような作品なのですが、全体で歌うとどうしても歌詞がぼやけてしまいます。歌詞の言葉を明瞭に伝えたいのですが、相当はっきり発音しないと聞こえません。
 
マエストロ(マエストロとは本番を振る指揮者のことです)は「言葉を掘り下げてはっきり発音してください」とおっしゃいます。
 
例えば「雪がやめば青い月夜」という歌詞のところ。
 
普通に軽く歌っただけでは、上澄みだけ撫でているようで、聞こえないということがあります。シャベルで土を掘り起こすように、深いところまで掘り下げてもらいたいのです。
 
そのために、マエストロは「ぃゆきンが~ぃやmめぶぁ~~あおいつきぃよ~」とねっちりと歌ってほしいと言います。まるでお能のようなしゃべり方をまねて歌詞を読んでいました。 
良く響く大きいホールで複数人で歌っているときは、歌詞はできるだけ強調しすぎるくらいはっきりと歌うことが大切です。
 
マエストロは「皆さんが気持ちよくなって歌ってはだめですよ。気持ちよくなるのはお客さんですよ」と言います。
 
そして、しっかりと縦の線をあわせて、歌詞の意味を咀嚼して歌いたいですね。
自分たちだけが気持ち良さそうに歌っていて、お客さんが「楽しそうで良いわねぇ」というような演奏会にはあまりしたくないですものね。
ぜひしっかりと歌詞を読み込んでいきたいですね。
 
この日は他に「蔵王」の「おはなし」「樹氷林」も歌いました。
 
皆さん、とても楽しそうに歌っていましたね。ぜひ、1月20日の文京シビックや5月19日の浜離宮も成功させたいですね。頑張りましょう。

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