ささやき声の魔法 なぜ星占いを見なくなったのか
雑誌の最後に必ずついている占い。
以前は、まず最後のページから見ているような人間でした。
しかし、最近は見なくなりました。
そして、朝のニュースで出る星占いも、星占いのコーナーになった途端すぐにチャンネルを変えます。
それは当たらないからではありません。
「今月のラッキーはコレ!」
「今日のあなたはここに注意!」
「転職の時期!あなたはこんな仕事に向いている」
という未来の結果を聞いてから行動すると、不思議とそのドグマにはまってしまうような気がするのです。
そして、不思議なことなのですが、良いことも悪いことも後から考えると何となくその通りになっています。相手は強制的に言っているわけではないのですが、この「ささやき」が頭に残ってしまうのです。
例えば、向こうから来る人と、ふと「ぶつかりそうだな」と思ってしまう。そうすると、その人の方を見てしまうことで逆に吸い寄せられるように向かっていってしまい、なぜか両方が同じ方向に避けるたりして、結果的にぶつかりそうになってしまうということはよくあることです。
ぶつからないためには「相手から目をそらして反対方向を見る」のが一番良いやり方だそうです。
「ぶつかりそうだ」と自己限定すると、それだけで思考と体は縛られるものなのです。
物事をそらそらしてみることができて、自己限定されない自信があれば良いのですが、忘れているようでもやはり潜在意識は覚えているようです。
占いのおかげで災難が避けられたという人もいるかもしれませんので否定をするつもりはありません。
ただ最近は、答えをすぐに求めてしまう傾向にあると思います。
時代の変化が加速度的に速くなっており、答えをすぐに知り、迅速に行動に移さなくてはならないこともあると思います。忙しいのです。
私は、すべてに答えを早く求めすぎないほうが良いのではないかと思っています。
時間がかかっても、人や物事の関係をじっくりと吟味したほうが、より内容を深く理解でき、長続きするのではないでしょうか。
とても仲良くなった人が、後から聞いたところでは星占いで「相性最悪」ということもありました。
確かに、意見が違ってぶつかったり、悩んだりしたのですが、時間をかけて乗り越えると、最初からすんなり気が合う人より長い間おつきあいしていたりします。
また、難解な本を調べながら苦労して読んだほうが、読解力が上がったりしますね。
自分に対しての自己限定とは、思った以上に可能性まで限定してしまっているような気がします。