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「電話会議で声は最大の名刺である」 知的で説得力のある響きを手に入れるビジネスボイストレーニング『電話会議編』

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最近は、仕事で海外との電話会議がとても増えているそうです。
知り合いの外資系ビジネスパーソンに話しを聞くと、時差を越えた海外との電話会議は当たり前と言います。
 
そのとき、電話会議をリードするのは、大抵「声の良い」ビジネスパーソンだと言います。それも「日本人以外」なのだそうです。
 
電話会議で日本人がワーワーしゃべることはまずなく、「日本人はシャイでサイレントだ」というのが定説。
 
そのビジネスパーソンは「もし、しゃべることがなければ、日本語でもいいからしゃべって損はない。思い切って良い声を出してしゃべってみなさい。意外と伝わる。」と言っていました。
 
電話会議は表情が見えませんから声だけが勝負です。
 
ラテン系やゲルマン系の言語は、母音の響きが深く、口の中を広く開けて発声するので、どうしても響く声になってしまいます。
また、顔の骨格がのっぺりとした日本人とは違って、横側が広く縦に長いという、良いホールのような骨格をしているので、普通にしゃべっていてもよく響いてしまうのです。
 
友人の声楽家が、ヨーロッパに留学したときに、「みんな普段話している声がすでに歌う声だから、もうやんなっちゃう」と嘆いていたのを覚えています。
 
そのくらい欧米人と比較すると日本人の発声はハンディがあるのです。
 
電話会議の重要な場面において、日本人はなかなか切り込んでいけないのだと言います。
日本人でもたまに電話会議を支配する人がいますが、良く聞くと、声が良い人が多いのだそうです。
 
ただし良い声といっても、ただ大きくて甲高い声だと、かえって周囲を刺激して、さらに皆さんが負けじと話し始める傾向にあるのは日本語同士でも同じです。
 
しかし、思わず皆が傾聴してしまう声というのがあります。
それは、低くてよく響く声です。
 
会議では、欧米人に対応できるロジックを身につけることは勿論なのですが、まずその前に声が良いことは大変な助けになってくれます。
 
電話でのビジネスは、声が最大の名刺。
ぜひ、自分ならではの良い声を磨いておきたいものです。
 
 
電話と言えば、知り合いがお見合い結婚したのですが、ビジュアルよりも、会う前に電話で話した声が決め手だったとか。
なるほど、その夫となる人はビロードのような響きを持つ「バリトン」でした。
バリトンとは男声でいう低い声の種類のこと。
 
周囲の声楽家の男性でモテるのは、だいたいはバリトンやバスのような低い声種の人が多いというのがもっぱらのうわさです。
 
女性の心をつかむのは低いくて良い声。
それはなぜか。
理由についてはまたの機会に書いてみたいと思います。
 

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