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巨大なモンスター、樹氷林 自然の表現とは

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2012年10月20日、私が運営・指導を行う合唱団「コール・リバティスト」の練習がありました。
この日は練習の後半でマエストロ(本番を振る指揮者のこと)をお招きしました。
 
佐藤眞作曲の、混声合唱のための組曲「蔵王」より、「樹氷林」「おはなし」「吹雪」を歌いました。
 
「樹氷林」では、ロングトーンでの音程の安定感が求められます。また、高音での微妙な音程を正確にとっていくことが難しい作品でもあります。
 
マエストロは「音を正確に。そして人間臭さを感じさせないよう音に表情をつけないで」とおっしゃいます。
 
樹氷林は、吹雪のあと木々に雪がついている風景を静かに表現しています。
 
歌詞の解説によると、
 
「スキーヤーは新しいシュプールのあとを刻みながら、樹氷の林に迷い込む。蔵王の樹氷は一夜のうちに、むくむくと立ち上がった巨大な白いモンスターの群だ。抜けるほど青い空、強烈な雪の反射。
 爽快な一日が終わり、樹氷林の上には、やがて不気味なほど静かな夜が訪れる」
 
とあります。
 
そこには、自然の姿しかなく、人間のどろどろとした感情はないのです。
その静かで透明な空気感の描写が必要です。
絵画でいうと風景画や精密画のようなものです。
 
音程が崩れたり、人間の息遣いが色濃く聞こえてくるような演奏になると、自然の精密な描写が伝わり難いということなのだと思います。
 
ロングトーンは息を一定に送り込んでください。
真っ直ぐなロングトーンというのは意外に難しく、どこかでゆれてしまったり、音程が下がってしまったりするものです。
プロでも、ロングトーンの練習は欠かしません。
まっすぐな良いロングトーンの条件は、とにかく息を一定におくりこむことにつきます。トレーニングをしていないと、その場でいきなりは難しいので、普段より腹式呼吸で歌えるようにしておくと歌いやすいですね。
 
リバティストでは、ボイストレーニングの時間をいつも1時間近くとって行っています。
以前よりは、皆さんよくなっておられます。ぜひ今後も続けてください。
 
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