褒められたときは伸びていない
最近は「褒めて伸ばす」という方法が主流ではないかと思います。
しかし、私は、あるときふと「自分は褒められたときはあまり成長していない」ということに気がつきました。
もちろん、褒められれば嬉しいし、やる気も起こってきます。
勉強や仕事も楽しくなり、はずみもつきますから、それなりに良くはなっていると思います。
しかし、「褒められなかったとき」のことを考えます。
または「批判されたとき」「怒られたとき」「失敗したとき」のこともそうです。
例えば、同じような立場の相手が、同じような仕事をして、同じタイミングで上司から「素晴らしいじゃない」と褒められた。
それは「あなたの今回の出来はあまりよろしくない」と言っているようなもの。
直接何も言われなくとも、それだけでも感受性の強い人は敏感に感じます。
「なぜ褒められなかったのか」。
それを考えると、自分の中の「認めてほしい」というエゴがざわつきだす。
そういうとき、必死になってもがきます。
何が良くないのか考えます。
仕事の方法を出来る限り工夫します。
後から振り返ると、そういときの「成長の伸び率」は褒められたときより高い、と感じます。
相手の方は、成長させようと思ってくださったか、もしかしたら本当に気に喰わないだけだった、ということもあるかもしれません。
しかし、成長させていただけた。
「有り難い」と思います。
褒められたとき。
私は基本的に自分に自信のないタイプですから、褒められればとても嬉しい。
特に尊敬している方から褒められれば舞い上がるでしょう。
褒められてはいけない、というわけではありません。
そういうとき「よしよし、自分の中のエゴが喜んでいるな」という、怖い心の動きに気がつかなくてはならないのです。
それが見えていれば良いのではないかと思っています。