「声に力がない」「声がスカスカ」 それは声帯が合っていないだけ 声帯を合わせるためのトレーニングは「呪怨」 久保田利伸 平井堅
カフェで、アルバイトの方がお客さんに「ありがとうございました」と言っている声が聞こえなくて、店長さんに「聞こえないよ!もう一回」と叱られているのを見ました。
その方の声を聞くと、明らかに声が「息漏れ」していて、声帯が合っていない音がします。
そうなると、スカスカとして声に芯がなく、聞こえにくいのです。
声帯は二枚の膜でできていて、それが合わさり、空気が送りこまれると振動して声が出ます。
この声帯がきちんと合っていない場合、空気が漏れてしまい、声に力がなくなってしまうのです。
今日は、声帯を合わせる簡単なトレーニングをご紹介します。
この方法は「エッジボイス」といいます。
「エッジ」は、声帯を閉じて合わせる筋肉を鍛える効果があります。
喉が力まずに、声から雑音がとれ、透明感が出て、パワフルで芯のある声になっていきます。弱音でも遠くまでピーンと響く音。高音の発声も、しぼりあげるような音でなくなります。
「あ」というように口を開けて、舌先は下唇か下の歯に触れているよう状態で舌を伸ばし、リラックスしながら、息を流して「あ”あ”あ”あ”・・・・・」と声を出していきます。
コツは、少しの息で行い、大きな音を出さないこと。でも息を止めないでくださいね。「あ”っ、あ”っ、あ”っ・・・」というように途切れずに、常に流れているように。
文字で書くと、「あ」の濁音のようにしか表現できないのですが、久保田利伸さん、平井堅さんなどがよく使っています。また分かりやすい例だと「呪怨」のような音です。
それでは、久保田利伸さんの歌「声にできない」を聴いていただきます。歌詞の「果てに」の「は」、「憶えて」の「お」、「分かってるのに」の「わ」、「朝はないから」の「あ」、「選んだ」の「え」などで使っていますので、よく聴いて質感を参考にしてみてください。
また、平井堅さんの「いとしき日々よ」では、「いとしき日々よ」の「い」、「あなたに吹く風よ」の「あ」、「あなたに咲く花よ」の「あ」などにエッジボイスを使っています。