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ピアノを弾くときピアニッシモ(最弱音)を美しく鳴らす方法がある

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演奏の最大の魅力は何か?
私はピアニッシモ(最弱音)であると思えます。
最高のピアニッシモは聴く人の心をとろけさせ、陶酔の極みに導く。
 
一昨日の記事にも書きましたが、歌でも、楽器でも、感動的なピアニッシモほど難しいものはありません。
 
最弱音と言っても単に「弱ければいいんでしょう?」ということではないのですね。下手をするとかすれてしまったり、やせて意味が薄れてしまったりして、説得力がなくなってしまいます。
 
さて本日は、ピアノという楽器において、その最大の武器であるピアニッシモを人為的に作り出す方法をお教えします。
この方法さえ覚えれば物理的なピアニッシモは可能だと思われます。
 
まず、3本足ペダルの場合は、一番左のペダルを踏んでおいてください(二本足の場合も左側)。
このペダルを踏んで、できるだけタッチをコントロールすれば弱音は出ます。これは、一般的に用いられているオーソドックスな方法です。
 
しかし、これ以上のピアニッシモがほしい。
その場合の方法です。
 
ピアノの中にあるハンマーをよく見てください。
ピアノは、指で鍵盤をタッチしながら、およそ4.5cmのハンマーの振りを指で減らすことができます。
 
ハンマーを見ながら、鍵盤をゆっくり沈めていき、いつも弾いて音が出るポイントに行く前に、ハンマーを弦に近づけておきます。そしてさらに鍵盤が半分くらい下がった時に音を出すのです。
 
この方法は、人為的ですし、技術的なものですが、マスターすれば最高のピアニッシモを作り出すことができます。腕や手首の使い方も音を聴きながらやっているうちに自然にマッチしてくると思います。
テンポが遅くても早くても対応可能です。
 
もちろん心とセンスも必要です。
しかし気合だけでピアニッシモを出そうとしても、なかなか難しい。そもそも、気合というもはその日の調子で違ってきてしまいますね。
 
この方法は常に安定した状態でピアニッシモを作り出すことができます。
ただ、演奏会の場合はホールによってピアノのハンマーの個性がありますので、必ずリハーサルで確認してくださいね。

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