簡単なのはやる気が起きない
人は50対50の達成確立を感じるとやる気を感じるといわれています。
いきなり高度なことをさせるのではなく、少し難しくてちょっと背伸びすることをやってみる。頑張ってできると、面白くなりさらにやりたくなる。
逆にあんまり簡単すぎると、やる気が起きないそうですね。
ピアノでも合唱でも、目標設定をどこにするかで、演奏する作品も変わってきます。
ちょっと難しいかな?と思うところを選ぶのです。
特に良く考えなくてはならないのは、1回の練習で完成させる合唱講演です。
毎週稽古があれば、リカバリーも効くのですが、一回だけというのはリスクがあります。
その日、オーディエンスにスイッチが入らなければ完成しないからです。
しかも毎回相手が違うので、前回上手くいったからといって次も出来るとは限りません。ふたを開けてみなければ分からないところがあります。
講演の用意は慎重に、基準は以下のことを熟慮します。
1、誰でも知っている曲で日本語の歌詞
知っている曲だと安心して歌えるので、自然にハードルが下がる。
2、基本的に毎回オリジナル
既製曲は基本的に練習を必要とするものが多いので使わない。できるだけ簡単にハモれて、仕上げると難しいものをやっているように聴こえる編曲を考える。男女比によっては声部の構成を変えたりする。
3、アカペラ
経験ある合唱団においてもアカペラは難関。これはチャレンジ項目。楽器の助けなく自分たちだけでハモれたという達成感は高い。
4、簡単発声
合唱団が通常行うものではなくシンプルで簡単な発声にする。ここで上手くいくともっとやりたくなってくる最初のスイッチ。
実際やってみると、みなさん音楽が好きで歌うのも好きで、ハーモニーすることをゲームのように楽しんでくださるんですよね。
少し難しくするとやる気を出すというのは、小さい子にピアノを教えていて気がついたことです。大人も同じなのですね。