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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

サプライヤパフォーマンス - 仏 ルノーの発表から -

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上司が定例ミーティングで紹介した国際会議の報告で聞いた話。IEEEやACMを冠しない国際会議(ヨーロッパには多い)で、IWSM/Mensuraという会議での発表での1つに、ルノーでソフトウェア開発に携わっている方の発表があったそうだ。その発表の中では、メトリクスとしてSupplier Performanceを紹介していたそうだ。

Supplier Performanceは複数のサプライヤから1つを選ぶときや見積りの際に使うそうだ。1人月あたりのプロダクト規模がそのメトリクスの1つ。国内の企業だと、自社の生産性をはかるときに使われているのではないだろうか。分母が逆で、単位規模あたり(たとえば、1FPや1KLOC)の工数を算出していることが多いように思う。

ルノーではオフショアも多いそうで、このようなメトリクスがないと選定に困る場合があるそうだ。

このメトリクスだけでSupplier Performanceを測れる、と断言することは難しそうだが、製品、ソフトウェア種別が限定されると(ルノーの発表では、ECUが対象だそうだ)、ある程度の指標になるように思う。逆に種別を限定せず、いろいろなソフトウェア開発、システム開発を混ぜると、この値はあまり意味をなさなくなってしまうだろう。

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