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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

ソフトウェアレビューでは問題点の指摘だけでなくよい点も指摘したい(コストの範囲内で)

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国際会議、国内会議にかかわらず研究論文のレビュー(査読)書式があり、多くの書式に「積極的に評価できる点」という項目がある。査読者はここにレビュー対象の論文の評価できる点を記入する。

査読の主目的は、その論文を採録とするかどうかを決めることにあるが、そうすると問題点の指摘に目が行きがちになってしまう。「積極的に評価できる点」の項目には、これを抑止する機能がある。よいものが公開されなければ、その分野全体が沈んでいってしまうからだ。

通常、著者がいない場で実施される論文の査読であっても「積極的に評価できる点」が存在する。ソフトウェアレビューは、問題点の指摘と修正が主目的の場合が多いが、レビュー対象の作成者がいる場では、できるだけ「積極的に評価できる点」も指摘すべきだと思う。

私の新人時代もレビューとなると気が重かったのだが、その理由は「これはダメ」がリスト化されるからだったように思う。「ここは伸ばしていけ」という指摘も必要なように思う。

新人に限らず、よい点や「他でも使える」という点も必要なのではないかと思う。

よい点も指摘するソフトウェアレビュー、できているだろうか?

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