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ボランティア登録フォームについての雑感

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神田敏晶氏が「むずかしすぎる!五輪大会ボランティア応募フォーム」という記事で、東京オリンピックのボランティア募集の登録フォームの出来が悪いことを指摘されています。使いにくいというご意見はもっともです。登録時の冒頭に出てくる画面左下に表示されるロゴから、「AtoS」という会社が開発したものだとわかります。2001年から「オリンピックのワールドワイドITパートナー」だそうです。

olympic_volunteer_top.png

過去の大会でどのような登録フォームが使われていたか知らないですが、東京オリンピックについてだけ使いづらい登録フォームにしたとか、新しく開発したということも考えにくいです。神田氏が指摘された国籍の選択から考えても、多少の改修はあったとしても過去に他国で使われていたシステムをそのまま持ってきているのでしょう。

また、カレンダーについて「半角数字で『19611012』で打ち込めば8桁数字で簡単に入力できるものを......」と指摘されていますが、実際にやってみると「DDMMYYYY」というプレースホルダーが表示されているので、「日/月/年」の順で「12101961」と入力するだけです。

olympic_volunteer_calendar.png

もう一度カレンダーを表示させると「Invalid date」や「NaN」が表示されるのは、国設定が日本になっていて日付が「年/月/日」の順になっているのに、内部で「日/月/年」として処理しようとしているとか、そんなところでしょう。このあたり、多少でもローカライズの経験がある人なら推察できると思います。

こんな使いにくいデザインになった原因がどこにあるのか分かりませんが、AtoSが公式パートナーである以上、少なくともJOCや東京都に選択の余地があったとは思えません。むしろ、日本側に「このままでは使いにくいだろう」という認識があるからこそ、わざわざ「マイページ入力マニュアル(PDF:740KB)」というデカいボタンからリンクされている解説文が用意されているのでしょう。さきほどのカレンダーの選択方法についても(神田氏のように)何十回もクリックしないで済む方法が載っています。

olympic_volunteer_explain.png

AtoSは日本にもオフィスがありますから、もっとちゃんとローカライズしろよといいたくもなるのですが、元のシステムを作ったであろう英語圏(というか1バイト文字圏)の人たちって、そういうことを気にせず決め打ちでプログラムしたりすることもありますし、そもそも日本に開発チームがあるのかもわかりません。またオリンピックのパートナーとして宣伝ページを用意しているくらいですから、IOCが開発費を出していない可能性だってあると思います(←調べたわけではありません)。

結果として使いにくくなっているのは事実ですし、それで応募が減るようなことがあれば、現実に問題となるわけですが、「クソシステムでボランティアを募集するJOC(あるいは東京都)」という叩き方をしても実りはないと思います。

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