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「テレビ離れ」の“実体”

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昨日書いた「映画離れ」のオマケとして、「テレビ離れ」について、もう少し触れておきます。テレビの世帯普及率が99%を超えているというだけでは「いざというときのために持っているだけで見る時間は減っているのだ」という反論がありえます。NHK は、2004年以降、個人視聴率調査を実施しています。かつては年に4回調査されていましたが、近年は6月と11月の2回の実施ですので、各年の6/11月の調査結果をグラフにしてみます。

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たいして減っていません。ただし、この調査は年齢別の視聴率が出ておらず、「テレビを見ているのはお年寄りばかりで、若者はテレビ離れしている」という指摘はあるかもしれません。NHK は5年ごとに「生活時間調査」を行っており、ここでは年齢別・男女別のテレビ視聴時間が調査されています。前回が2010年なので少し古くなりますが、このデータをグラフにしてみます。

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若い世代で視聴時間が減り、40代以降で増えている傾向があるので、この指摘はある程度正しいように見えます。ただし、この調査でも「テレビを見る人の割合」は、平日で8割~9割に及んでいます(もっとも少ない20代でも平日は78%が視聴している) ネット動画への移行が指摘されることはありますが、2012年のビデオリサーチインタラクティブの調査でも、動画サービスの利用時間は、その時間が長い世代でも1日あたりの平均時間は10分に満たないので、テレビに比べればずっと小さなものです。

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