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【妄想記事】スターデジオがネット再配信を開始!!

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このエントリはフィクションです。本記事に登場する会社名や個人、架空のサービスは、現実の会社や個人などとは一切関係ありません。

衛星放送事業などを手掛ける第一興商(東京都品川区)は1月9日、同社の運営するデジタルラジオ放送「スターデジオ」について、来月よりインターネットを通じた再配信を開始することを発表した。

スターデジオは、J-POP から洋楽、クラシックなど幅広いジャンルにわたり100チャンネルのデジタル音楽放送を行っているが、利用するためにはスカパー!またはスカパー!光への加入と専用の機器を揃える必要があった。今回のネット再配信によって、インターネットを利用できる環境であれば誰でもスターデジオを利用できるようになる。

同社の林三郎社長は「既存のラジオ放送がラジコによって新たな視聴者を取り込んでいるように、我が社もネットとの親和性を高めていくことで新たな視聴者を開拓できると見込んでいる」と語っている。当面は試験期間として人気の高い10チャンネルを再配信するが「演歌をネットで聴く人は少ないと予想している」(同社)ため、配信されるチャンネルは J-POP や洋楽が中心になりそうだ。利用料金は、これまでと同じ月額1,575円(税込、以下同じ)だが、試験期間中はネット再配信のみを利用する場合のキャンペーン価格として月額1,050円でのサービス提供を予定している。

スターデジオは、CDのデジタル音源をそのまま放送することについて日本レコード協会から訴訟を起こされたことがある。この訴訟は2002年に和解しており、「ネット配信においても和解条件を守ることに変わりはない」(同社)。また、著作権保護技術(DRM)の導入については「サイマルラジオでも DRM はラジオ局まかせとなっており、ラジオ放送のインターネット再配信について DRM の有無が法的な判断材料とならないことを日本レコード協会に確認済み」としており、今回のネット再配信でも DRM はかけられない。

ネット再配信は、Windows Media Player または Flash Player のいずれかで聴取できる。また、同社では放送する楽曲やアーティストなどの詳細データを月額105円程度で受信できるオプションサービスも検討している上、サードパーティからは登録したキーワードに対応する楽曲をデジタルデータのまま保存できるアプリケーションも登場する予定である。これらを組み合わせることで、受信した楽曲を音楽プレーヤーや携帯電話に転送できるようになる。

ネットを通じて大量の音楽データがばらまかれるように見えるのだが、著作権の問題はないのか著作権に詳しい小倉秀夫弁護士に尋ねてみた。同氏は、「ネットラジオで先行するアメリカでは、ラジオ局に対して同一アルバムから放送できる曲数を制限したり DRM を設定させるといった条件を課すことで個人レベルでもラジオ局を開設できるリーズナブルなライセンス体系を作り上げてきました。日本ではこうした制度を検討もせず、ネットラジオを牽制しすぎたあまり、既存のラジオ局から法の盲点を突いたようなサービスが登場することを許したと言えます」と語っている。

同社では「音楽プレーヤーや携帯電話と連携する機能は人気が高まると期待している。将来的にはパソコンを使わない人も利用できるよう、ビデオレコーダーの標準機能として搭載してもらえるようメーカーに声をかけていく」としており、ネット再配信を契機に利用者の急増を見込んでいる。

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