PayPal の手数料を安く済ませる
メールベースでの送金するという決済サービスの PayPal が、日本事業を本格化するというニュースがありましたが、実は私は 2001年から PayPal を使っています。当時、海外の(格安の^_^;)ホスティングサービス業者で、PayPal しか支払い方法がなかったところがあり、その業者を利用するために口座を開設したのが最初です。そのホスティング業者は、ほどなくつぶれてしまったのですが、これまでにも、eBay での取引などで便利に使っています。Creative Commons や wikipedia の寄付でも使われていますし、ちょっとニッチなところではニコリのWeb通販でも使えます。
このように PayPal は便利なサービスですが、手数料があまり安くありません(通常は受取人が負担します)。たとえば、$3,000以下の場合、3.4%+$0.30の手数料がかかります。eBay で落札した商品の対価を支払う場合の手数料は出品者(受取側)が負担するので問題ないのですが、しばしば取引するような相手がいる場合(あるいは自分が受取側になる場合)は、ちょっと無視できない金額です。こんなときは、「一括支払い」という方法を選ぶと、手数料を安く抑えることができます。
一括支払いは、PayPal サイトの下部にあるリンク一覧から「一括支払い」(または "Mass Pay")を選びます。これで詳細な説明が表示されますが、簡単に言うと「送金情報を記したタブ区切りのテキストファイル」を使って送金するというものです。日本語の説明で注意するところとしては、一括支払いのヒントで「この一括支払いファイルをExcelで作成する場合、ファイルに「Text (tab-delimited)」という名前をつけて保存してください。」とありますが、正しくは "To generate a Mass Payment file from Excel, save the file as "Text (tab-delimited)."(私訳: Excel から一括支払いファイルを生成するときは、ファイルを「テキスト(タブ区切り)」形式で保存してください。)です。
「一括支払い」といっても、とくに人数の制約はなく相手が一人だけでも使えます。一括支払いの手数料は1件あたり$1(または120円)以下で、受取側では手数料を負担する必要がありませんから、決まった取引相手がいるなら相手側に一括支払いで送金してもらう、あるいは自分が送金するときには一括支払いで送金することができます。少しだけ手間がかかりますが、信頼できる相手との取引なら活用できるでしょう(eBay で「一括支払いを使うから受取人手数料分だけ負けてくれ」と交渉するようなことは、まったくお勧めしません)。
ちなみに、PayPal は数少ない実用されている1文字ドメイン.comである x.com の所有者でもあります(豆知識)。このドメインを取得した当初は PayPal 本家のサイトに転送されているだけでしたが、一時は PayPal Labs という開発者向けのサイトになっていました。最近では、開発部門の上級ディレクターのブログになっているようです。なんだか、とても贅沢な使い方です。