オルタナティブ・ブログ > IT's my business >

IT業界のコメントマニアが始めるブログ。いつまで続くのか?

デモに便利なツール "ZoomIt" と Mark Russinovich

»

本業(デベロッパー エバンジェリスト)は、マイクロソフト技術を啓蒙する活動ですが、こうした技術の解説では PowerPoint によるプレゼンテーションだけでなく、Visual Studio など実際の製品を使ったデモを絡ませるのが効果的です。しかし、こうしたツールを使う場面では(堀内さんがコメントで紹介された)Guy Kawasaki の "The 10/20/30 Rule" のように「30ポイント未満の文字を使わない」といったルールは適用できません。これは、とくに後ろの席に座っている参加者にとって、スクリーンのようすが見づらい原因になってしまいます。

最近のマイクロソフトマウスには「拡大鏡」という機能があり、マウスカーソルの位置を拡大して表示することで「見せたい場所を見せる」ことができます。しかし、もっと(←やや主観的)便利なツールが無料で公開されています。それが ZoomIt です。

拡大鏡ではマウスカーソルが移動すると拡大される部分も移動しますが、ZoomIt では「ある場面」で画面のスナップショットを作成してマウスカーソルの場所をズームアップします。そして、拡大した(あるいは拡大しなくても)画面にマウスで「赤線」を引くことができます(これがデモのときに便利)。基本的に、これ以上の機能はありません。何しろ 44キロバイトしかありません:-) Windows で製品紹介をされる方は、ぜひお試しください。

ZoomIt(英文)

ところで、この ZoomIt を作成したのは Mark Russinovich という人です。現在はマイクロソフトの Technical Fellow として活躍していますが、昨年7月にマイクロソフトが買収した Winternals の共同創設者です。当時から(マイクロソフト社員よりも^_^;)Windows に非常に詳しい人物として知られており、雑誌への寄稿をきっかけに商用サイト(Sysinternals)を開設したり、有用な無料ツールを公開したりしていました。現在でも Windows Sysinternals というサイトで ZoomIt 以外にも数多くの有用なツールが公開されています。彼は、また Sony の Rootkit 問題をブログで明らかにしたことでも知られています。先日、たまたま彼のプレゼンを見る機会があったのですが、その知識の深さには圧倒されました。こうしたエキサイティングな技術者がいるのは、とても嬉しいことですね(ちょっと宣伝っぽいですが本心ですよ)。

Comment(6)