あるいはファシリテーションが得意なコンサルタントによるノウハウとか失敗とか教訓とか

食洗機の大型化による効率化事例、あるいはシステムと業務改革

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先日、食洗機を大型のものに買い替えた。

それまでは、新婚の頃に買った小さめのやつを15年ほども使っていた。
我が家は共働きなので、食洗機は必須。嫌な仕事を機械にアウトソースするのは当然。ということでほぼ毎日ガンガン使っていたので完全に元はとった。だけどむやみに新しいものを買うのは好きではなく、家を建てた時ですら古いのを持ってきて、その後も10年稼働。

キッチンは元々大型食洗機を置く想定で設計してあったので、内心では「早く壊れないかな-」と思ったりもしていたのだが、壊れて欲しいときには中々壊れない。今はなきSANYO、優秀でした。
とは言え、鍋とかも洗える大型食洗機への欲求が、買い替えの面倒くささを上回ったので、ようやく買い換えることにした。


大型食洗機を使いはじめてみると、劇的に楽になったのにびっくりしている。単に大小の問題ではなく、食器洗いの工程自体が変わったのだ。

★第1段階:手洗い(1999年~2001年)
a)食卓からシンクに退避
b)×
c)全てを手で洗う
d)食器乾燥ケースに置く
e)×
f)食器乾燥ケースから食器棚にしまう

★第2段階:小型食洗機(2001年~2017年)
a)食卓からシンクに退避
b)手洗い品、食洗機で洗う品の選別
c)手洗い品を手で洗う
d)食洗機で洗う品を食洗機にセット
e)食洗機のスイッチ押す
f)食洗機から食器棚にしまう

★第3段階:大型食洗機(2017年~)
a)×
b)×
c)×
d)食卓から食洗機にセット
e)食洗機のスイッチ押す
f)食洗機から食器棚にしまう


まず、第1段階から第2段階になる上で、工程自体は増えている。
そもそも、それまで「皿洗いめんどくせー」と思ってた癖に、食洗機に慣れると「食洗機に入れるのめんどくせー」とか思い始めるので、怠け心にはキリがない。
だがやはり、一番時間がかかる皿洗いの工程は人間様にとってはスイッチ押すだけになるのだから、トータルではやっぱり楽になる。ありがとうSANYO。
自炊するのに食洗機を持っていない人は、ほんと今すぐ買ったほうがいい。


で、次に最近起こった、第2段階から第3段階への進化をみてみよう。
ほぼゼロと見なせるe)を除くと、5工程から2工程に短縮。
食洗機から食器棚を経由せずに直接次の食事に使う時もあるので、この時は5工程から1工程に。
時間的にも心理的にも劇的に楽になった。
買い物嫌いとか言ってないで、もっと早く大きいのに変えればよかった。

ここでのポイントは、「大型化したことで、鍋でもザルでも、何も考えずに食洗機に放り込めばいいし、1日分の食器が全部入るので、シンクに貯めたり選り分ける必要もない」というところ。

これのお陰で、「シンクに置く」みたいな工程がまるごとなくせたし、心理的抵抗感(というか面倒くささ)が大幅になくせたんだよね。
「規模が大きくなった」ということが、単にスピードアップとかではなく、工程自体をなくせているのだ。


218_20171210_食洗機.jpg

と、くどくど説明したのはもちろんMieleの宣伝をしたいわけではなくて、「企業におけるITの活用も、こういうことを狙っているんだよね」という話がしたいから。

それまで人間がやっていた仕事を機械が代わりにやってくれる。
これ自体素晴らしいことなので、ITに多少投資しても元が取れることは多い。SANYO食洗機を買った、新婚時代の我が家のように。

ところが、ITを本当にうまく使うと、作業を置き換えるだけでなく、作業をなくすこともできる
例えば「ミスが起きないから検査がいらなくなる」とか「情報を配る、という作業をしなくてすむ」みたいに。
システムを構築する際に、セットで必ず業務改革をやった方がいいのは、こういうのを狙いたいからだ。将来業務を検討していて、こういう大幅に楽にする方法が見つかると、本当に嬉しくなる。

システムを再構築する際に「新しいシステムは現状踏襲で。同じようにまた動けばいいから」というプロジェクトが嫌いなのは、こういう効果を探すのに目をつぶる、思考停止な所がいやなのだ。



※RPA(ソフトウェアロボットを使って業務を自動化すること)は、この観点からも注目ですね。
RPAの弊害として言われるのは、この記事で言うと「第2段階の非効率さを温存したまま自動化するのはいかがなものか?」という話だと思う。たしかに、ちゃんと業務改革をして第3段階に進化する余地があるならば、RPAはその目を摘んでしまいそうだ。
しかし、RPAによる効率化が真に破壊的ならば、「それで何が悪い?」である。第2段階のままであったとしても、人件費をほとんど使わずにソフトウェアがゴリゴリやってくれるならば、結局効率化は達成される。
この辺の機微を見極めるためには、もっと実戦で使い倒す必要がありそうです。


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