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プログラミングでメシが食えるか!?

カスタムIEMのリシェル(2)

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前回の続きです。

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普段は完成後に丸一日窓辺に置いて完全硬化を待つのですが、雨でなかなか固まりそうもないので、UV照射器で20分くらい照射しっぱなしにして大体固めて試聴・測定してみました。

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分解前の周波数特性です。フラットですねぇ。評判ではかなり低音が強いイメージでしたので、もっと低音が強いのかと想像していました。緑の線は関係ありません。消し忘れました。。

ue11pro-reshell.jpg

リシェル後の状態です。オリジナル状態からなぜか一番高い周波数が左の方が早く落ち込んでいますが、リシェルしても同じ感じです。少し音道の長さや太さが変わった関係で、高音のピークの位置が違うくらいで、ほぼ同じ感じになり、ホッとしています。

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ハイレゾウォークマンはバッテリー交換に出していて無いので、iPhone6で試聴しました。

ちょっと今まで聴いていたものとは次元が違う感じでビックリしました。これまでは低音が強いとか高音がよく出るとかいう感じで比較していましたが、UE11Proは低音高音が出るのは当たり前という余裕を感じ、むしろ全域にわたってとてもきめ細かい感じに驚きました。オーケストラが実に心地よく聴けます。UE11Proはロック向けとかいわれていますが、クラシックでもバッチリだと感じました。フラットな周波数特性通り、ボーカルも癖がなく、何を聴いても良い感じです。低音は確かに強いのですが、あくまでもフラットバランスな気がします。

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個人的にずっと大好きだったTF10Proと比較してみましょう。実はロゴがちょっと違うのですね。

tf10pro-ue11pro.jpg

高音がかなり違います。TF10Proは低音が強いながらも高音も繊細で独特のドンシャリですが、UE11Proはやっぱり全域がよく出ています。聴き比べると、TF10Proが荒く感じたり、こもった感じに聞こえててしまうほど違います。とはいえ、TF10Proはそれでもやっぱり独特の魅力的な音なのですけどね。

DSC07170.jpg

続いて、おそらく低音ドライバが同じ、自作のGK-31732を使ったものと比べてみます。

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UE11Proが低音x1+中低音x2+高音1、GK-31732が低音x1+中音x1+高音x1という感じです。

gk31732-ue10pro.jpg

高音は似た感じですが、GK-31732はやっぱり低音が強いですね。同じ低音ドライバだと私は思いますが、低音側に入っている抵抗値が違いますので、音圧が違っています。GK-31732もUE11Proと同じ抵抗値にすれば似た感じになるかも知れませんね。実際に聴いた感じではやっぱりGK-31732は低音モリモリです。低音が強すぎるためか、中低音のドライバの数の違いか、UE11Proの方が全体の音が良く見通せる感じです。高音はドライバが違いますが、なんとなくUE11Proの高音は繊細で綺麗です。

ということで、やっぱり良いものは良いという感じです。UltimateEarsだとさらにUE18Proがありますし、まだまだ高級なイヤホンも多いのですが、好き嫌いはともかく、違いはやっぱりあるものです。お店でいろいろ聞いているのですが、やっぱり自宅で静かに聴き比べないと細かい違いはわからないものです。

とりあえず、本物のカスタムIEMを持っていない状態で、自己流で自作してきましたが、自己流リシェルとはいえ市販のカスタムIEMの音も味わうことができて満足なのでした!

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