オルタナティブ・ブログ > プログラマー社長のブログ >

プログラミングでメシが食えるか!?

就活のアドバイス:自分を売り込めるか?

»

結局体調が悪く、自宅で仕事をしていますが、昨日に続いて就活のアドバイスでも。。

まだまだ景気も悪く、さらに苦しい経営を経た企業は採用をできるだけ減らそうとしているところが多いので、就職活動はとても大変なのではないかと思います。当社もこのところ優秀な若手が連続で来てくれたので、今年は公募をしていません。それでも先日、話を聞いて欲しいと応募してきてくれた学生さんがいました。

彼の熱意も立派なのですが、実際にプログラミングの実力もなかなかなもので、とにかくコンピューターの話を始めれば止まらないくらい、コンピューターやプログラミングが大好きとだ言うことが伝わってきました。

採用する企業側は最初に書いたように、景気も見通しも悪く、人件費のように固定で毎月出ていく費用をできるだけ抑えたいと考えています。それでも採用するかどうかというレベルで考えていますので、「とりあえず採用してみて、育てながら考えよう」というスタンスでの採用はまず無いのではないかと思います。「この人なら、少し経験を積めばすぐに強力な戦力になってくれるだろう」というレベルの人でないと採用は難しいでしょう。「新卒にそこまで求めるのか!?」と疑問を持たれるかも知れませんが、企業側も生きるか死ぬかのサバイバルゲームをしているので、余程余力のある企業でないと「とりあえず・・・」という考えは無理です。

具体的に、どのくらいの力があれば良いのか?という点ですが、当社のプログラマーとしての募集では、こんな課題を出します。採用時の課題と内定後の課題が混ざっている気もしますが、、

ネットワーク系
・WEBサーバを自作する
・DHCPリレーエージェントを自作する
不正接続検知/排除システムIntraGuardian2と同じようなものを自作する(
UIは不要)

WEB系
・掲示板を自作(フレームワークはこちらから指定)
・Amazonのようなネットショップふうのサイトを自作する

実は年々難しい内容になっていて、最近はそれぞれ一番下の課題くらいのレベルのものを、2週間で提出してもらいます。社員でも実は結構大変かも?提出してもらったソースを確認するポイントは、「作り慣れているか」「構造的に整理されているか」「どこまでできて、どこから先はできないと明示されているか」というあたりが中心で、プロとして重要な「安全な作りか」「解析用のログなどは十分出力されているか」「異常処理は完璧か」「リソース消費や性能面での配慮がなされているか」というところまでは見ません。自力できちんと調べて実現できるることと、どこまで考えて作られているかを自分で把握できているかが大事です。

これをクリアーできる学生さんはかなり絞られますが、それでも実際にいて、そういう人たちが今、社内でバリバリ活躍してくれています。

「自分が加われば、企業にとってこんなメリットが生まれます!」と売り込みができないようでは、なかなか採用までたどり着けない時代になってきていると思います。逆に考えれば、売り込める学生さんにとっては、勝ち抜きやすい時代とも考えられます。
もっとも、私が就職するときにも、すでにCADシステムをアルバイトで3年間作っていた状態でしたので、そんなに上記の課題が厳しすぎるとは思いませんけど。。

学校でどれだけ勉強したかというよりも、自分でどれだけ積極的に取り組んでいるかが大事です。教わったことよりも、試行錯誤した量、という感じでしょうか。本当に自分のものになっているものでないと、なかなか売り込めるものではありません。

Comment(5)