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プログラミングでメシが食えるか!?

群衆の叡智サミット2009

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今日は、先日のLBI講演会で講演いただいたテックスタイルの岡田さん主催の、「群衆の叡智サミット2009」に行ってきました。

テーマは、

“群衆”が引き起こす価値の変革
あしたを変える 人の力・群衆の力

です。

まずは机の上に置かれた資料の山です。なかなか面白い情報誌などもありますが、個人的に一番面白かったのはFirefoxとブラウザの歴史、みたいな資料です(写真の真ん中あたりのやつです)。

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2つのセッションがありました。公開討論会なので、実際にその場にいないと本当の楽しさはわからないので、さらりと紹介しておきます。

・セッション1 「群衆」における情報の流れの変化
 – 供給過多時代における情報、利用技術にまつわる変化

・セッション2 「群衆」による変革のポテンシャル
 – 新しい価値の発見と創出の実際と将来の可能性

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セッション1の様子

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セッション1では、オバマ大統領が選挙でネットを有効活用し、献金も集めたことなど、最近の動きの話題や、これまでコンテンツが中心だったのが、これからはコンテキストが価値を持つことなどさまざまなディスカッションがありました。なかなか面白かったのは、「情報を利用だけする人は情報に完璧を求める。自分は蚊帳の外・上から目線。でも本当は参加すれば楽しいのにと、発信側に引き込むのが難しい。」というような話題でした。

パネルで面白かったのは、Webの変化を示したこのスライドです。

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続いてセッション2です。少し台上のメンバーが入れ替わり、ややビジネスよりになった感じです。

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イノベーションの分類はなかなか面白い感じです。

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その先で面白かったのは、群衆をカテゴリー分けして調査してみると、実は意外と一番上の層(マニア?)はアイディアを出せなく、その次の層が面白いアイディアが出せるが、それを広めることができるのは一番上の層、というような分析でした。

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という感じで、あっという間の4時間でしたが、要するに、「一人の天才が言うことより、実は群衆の言うことの方が、正しいor力があることも多い」というようなことから、ネット時代に、次にどうなるのか、というようなことを議論するとこんな感じかな、というような内容と感じました。パネリストの一人が、「あれこれ考えているより、やってみて結果を出すのはどうなの?」というような発言もあり、どちらかというと私はそれに近い性格・考え方なのですが、世の中巨大な組織からベンチャーまでさまざまで、やってみて考えるやり方がマッチしにくい場面もあるわけですし、やってみるにしてもこのような議論や分析はとても参考になると感じました。

ビジネスをやるからには、ニッチな世界で細く長くというのももちろんありますが、今のネット社会では意外とそれは難しいもので、ニッチでも何でもあっという間に情報が広まってしまうため、やっぱりその社会の特性を理解し、先読みした上で戦略を練らねばならないと感じています。作れば売れる時代はとっくに終わり、情報を提供すれば良い時代も過ぎ、群衆が情報を発信したり選択したりして、自ら動く時代になってきています。そんな世の中でどう自分のビジネスを動かしていくのか、しっかり考えなければ生き残れない世の中ということで、個人的にとても刺激になったサミットでした。

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