Web2.0の企業内版であるEnterprise2.0(日本だとイントラネット2.0と呼んだほうがしっくり来るかもしれない)がちゃくちゃくと進行している。半月ほど前にEnterprise2.0の具体的実現ツールとしては、世界的にまんべんなく注目を集めているのはイントラブログで、米国ではイントラウィキ、日本では社内SNSも注目されていると書いたが、当然のことながら導入するツールが違えば使い方もその導入効果も変わってくる。
あたりまえだがシステムを使用するには本来の目的があってその目的を果たすためにツールを導入するのであってEnterprise2.0をやるというのが目的ではなく、「成功体験を共有する」とか「営業力を強化する」あるいは「他部門の社員の顔とプロフィールが一致するまで覚える」や「社内用語を統一する」なんて目的が先にあってツールを選ぶのが本来の姿である。
ただ、そうはいっても何から手をつければ良いか判らないとかそもそも潜在ニーズが全部判って無いなんて事もある。そんなときは仕方がない。先行事例を見て回って、その中で自社の状況に一番近いものを参考にするしかない。
ということで、NetStrategy/JMCという会社のJane McConnell氏による「Global Intranet Strategies Survey」の結果から、企業内でBlogとWikiを導入する際の目的や狙いに関する調査結果を紹介。彼女はIntranetとportalに関する専門家と言う事で2006年くらいからこの分野の調査を行っているようで、欧米のいろいろなイベントでこうした調査結果を使った発表を行っている。紹介したグラフは2007年12月にロンドンで行われた「Online Information 2007」の発表資料からの抜粋。
まあグラフを見れば一目瞭然だけれども、一応両者を比較形式に私が表に書き換えたものも載せておく。どちらのツールを選んでも良いのは、「経験や知識の共有」や「専門家の知見や見解の公開」。でも「ニュースの配布」を行いたいときはBlogのほうが良いし「社内用語辞書の整備」の時は当然Wikiを使ったほうがよい。
面白いのは、Blogは「議論やフィードバック」向けで「プロジェクトマネジメント」ならWikiという結果。これってどちらもコミュニケーションが主目的なのだが、フラットで対等なかたちで意見交換をするのだとBlogのコメントやトラックバックのほうが使いやすくて、プロジェクトリーダーを核とした集約&統制的な情報共有をするのだとWikiのほうが向いているということがわかる。
Jane McConnell氏のまとめでは、Blogは情報の収集/配信、Wikiは共有/構築となっている。
繰り返しになるが、自社の抱える課題や置かれた環境に即した目的に併せて、ちゃんとツールを選択してからナレッジマネジメントに取り組んで欲しい。そこにツールがあるからというアプローチでは絶対に失敗する。
Jane McConnell氏の資料には、まだまだ他にも面白いのがあるので、機会があれば今後また他の結果も紹介しようと思う。
Special
- PR -| 小野 有紀 | 2008/03/18 10:18 |
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ご無沙汰しております。 | |
| Yoshikawa | 2008/03/24 00:45 |
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欧米のプロマネは日本のような暗黙知中心ではなく、スケジュールやタスク、用語や成果物などより形式知に近いものを中心にするのではないでしょうかねぇ? | |
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