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ノーツ移行徹底支援セミナーで事例を聞く

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 昨日はWeb型グループウェアの雄ドリーム・アーツの主催する「ノーツ移行徹底支援セミナー~移行のカギを徹底検証!」へ出席した。会場はほぼ満員という盛況で、依然としてノーツユーザのこの分野への関心の高さが窺える。

 主催者の発表の後に、コクヨと某大企業のノーツからの移行事例が発表された。一昔前まではノーツを辞める事例といえば小規模ユーザのものばかりで大規模な事例はほとんど無かったが、このところ雑誌でも時々取り上げられるように大規模事例が徐々に増えてきている。もっとも昨日の事例は、どちらも移行完了ではなく移行途中のもので、しかもなかなか苦戦をしているようで、やはりノーツからの完全移行は簡単な話ではない。
 その講演者の話の中で移行の注意点としてあげられたのものは以下の2つ。

  • 既存のノーツ上の資産の取り扱い 移行するか廃棄するか?
  • 簡易な開発基盤としてのノーツの機能の取り扱い

 その他にはユーザへの啓蒙活動などが指摘されていたが、メールや文書管理など基本的機能についての移行先での問題はほとんど指摘されなかった。これも以前から言われているように、ノーツの持つ各機能単位についてはより機能的に優れた使いやすいパッケージが充実し、企業情報ポータルを始めとしたイントラネットのWeb環境に対してはノーツよりもこれらのツールのほうが親和性が高いと思っているが、それを裏付けるものであった。

 さて実を言うと、私自身ノーツを基盤としている企業からの相談をいくつか受けており、その中には逆にノーツに戻ったりノーツを新たに採用する方向へ向かう企業も少数ではあるが存在する。その一方ノーツの後継ともくされるIBM Workplace製品の充実と浸透はあまり進んでいない。この分野を専門とするものとしてはいましばらくは悩ましい日々が続く。

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