パーソナライズド・サーチエンジン

　今泉さんのシリアルイノベーションで「メモ：自分専用サーチエンジンが欲しい」というアイデアを提示された。今泉さんはポッドを放つ範囲（検索用のクローリング）を個人用に個別設定するニーズを書かれているが、こういった個人用検索エンジンを考えることは、共用の検索エンジンをパーソナライズするという内容に近いと思い、他にどんなポイントがあるかちょっと考察してみた。

　まず最初にパーソナライズポイントとして考えられるのは検索結果の表示順であろう。人によって欲しい検索結果は異なる時がある。この検索結果の表示順をパーソナライズ出来ると便利そうだ。過去に検索結果一覧からクリックをした履歴を保管しておきこれを協調フィルタリングなどのロジックを使って履歴上クリックしやすようなものから上位に表示する方法はどうだろうか。

　もっとマニアックにパラメータを個人でチューニングする方法もありそうだ。具体的には、検索結果の表示順でBlogの順位を上げて企業ページの順位を下げるとか、ドメインがcoドメインやscドメインのコンテンツの評価を若干あげてneやorドメインのコンテンツは下げるといったパラメーターを個人で自由にいじることができると楽しそうだ。

　ただ同じ個人でも検索結果の表示順は時と場合によって違う。同じキーワードを投げてもBlogを優先的に探したいときとそうでないときは日によって違いそうだ。となるとパラメータは検索の都度変えられるようにする必要がありそうだ。

　他には、検索用キーワードやインデックス作成時の辞書のパーソナライゼーションもありうるかもしれない、例えば“ナンポタ”というようなあまりメジャーでない略語を入れた場合でも“ナンバーポータビリティ”という正式語まで拡大してくれる機能などである。あらかじめ自分で同じ意味として扱いたい語句を同義語辞書としてメンテナンスしておきその辞書にある語は拡大解釈して検索する方式が有力か。

　ちょっと考えてもこれくらい出てくるので個人用検索エンジンの夢を考えるのは非常に楽しい。

　ちなみに今泉さんが「自分専用サーチエンジンは可能なんではないか？」にほうで書いた実現方式であるが、あくまで自分が便利になるために使うものという前提であればフリーの検索エンジンベースよりはデスクトップ検索をベースに開発したほうがより現実的な気がする。

　ネットには以前からWeb自動巡回ツールという便利な道具がある（IEにも巡回とダウンロード機能があったはずだ）。検索対象となるホームページは毎日気付くたびにブックマークしておき夜間にこの自動巡回ツールでブックマーク先を巡回してコンテンツをPCにダウンロードするのである。その後そのフォルダをデスクトップ検索でインデキシングすれば、昼間にHDDに溜まったそれを検索で使える。Web自動巡回ツールはリンク先としての巡回深度を設定できたはずなのでリンク先のページのコンテンツをある程度の範囲までまとめてダウンロードしておくことは可能だ。｛ベクターでのWeb自動巡回ツールのカテゴリーはここ｝

　ちなみに個人ユースということになるとインターネット上だけではなくPCやフェイルサーバ内も一緒に検索したいというニーズもありそうだがこれもデスクトップサーチであれば解決できる。

#どうでしょうか？このアイデア＞今泉さん