1H'12のメディアタブレット出荷台数でいろいろ考えた
・iPad、世界タブレット出荷で圧倒的首位守る SamsungとASUSも急成長
・世界タブレット出荷、iPadは好調だが予測を下回る
IDCからメディアタブレットの出荷台数が発表されました。1H'12で以下の数字になります。
Total: 4,200万台
iPad: 2,880万台
残念ながらIDCはメーカ別に出してOS別出荷台数を発表していません。メディアタブレットは現在、webOSの撤退しているため、iOS、Android、PlayBookしかありません。RIMの出荷台数が少なすぎるため、公開されていません。
RIMは、2011.12~2012.5でPlayBookを76万台出荷したと発表しています。決算期が違うためそのまま使えません。12月をなくして新発表もない6月を加われるので、50万台でしょう(多いぐらいかな?)。
このため、Androidは4,200 - 2,880 - 50=1,270万台あたりで30%のシェアかと思われます。
Gartnerは2012年のメディアタブレットの出荷台数を11,900万台と予想し、Androidが32%のシェア(3,800万台)と予想しています。IDCの発表資料でGartnerの予想を確認するのはちょっとおかしいですが。ついでにIDCは2012年10,740万台で、Androidのシェアが36.5%と予想しています。
このため、メディアタブレットOSのAndroidのシェアは大体30%を少し超えたあたりで推移しそうです。
また、2H'12のメディアタブレットの売れ行きを予想してみます。
2H'12でメディアタブレットは2つ製品が出てくると噂があります。
1つはAmazonの新Kindle Fireです。Kindle Fireは、ODMのままでガジェットとして面白みがありませんでしたが、199ドルでシェアを0から3位の位置まで引き上げることが出来ました。やはり価格は重要だったと言えます。ただ、Kindle Fireは読書向けかと言われればNOです。このため、Kindle Fireが出荷された当時から次製品を開発していたのではないかと噂されれていたほどです。
Kindle Fireが出荷されたのは2011年11月15日です。そろそろ1年たつためホリデーシーズン前には新製品が出てきても少しも不思議ではありません。
iPadは未だに強いシェアを持っていますが、それをさらに加速する製品であるiPad miniの噂は未だに絶えません。"「ジョブズは小型iPadを受け入れた」「Samsungがまたやった、と思った」 訴訟で明らかになるAppleの内情"や"次期iPhoneは9月12日発表、21日発売のうわさ “iPad mini”も同時発表か"でも噂は補強されるほどです。
iPad miniが出荷されればiOSのシェアは伸びることが予想されます。指削らなくても使えると思います。
この魅力的な2製品に加えてさらにタブレット系では本命と言われているWindows RTが4Q'12に出荷予定です。MicrosoftはApple追撃のためにとうとうハードの分野(ゲームコンソールは出していましたが)に進出することも決めています。現在のところWindows RTの市場の影響力は分かりません。ですが、Mac OS XとiOSと似たような関係をWindowsとWindows RTの間で築くことができるならば、iPadほどの成功を収めなくても3強の一角を担うことは出来るでしょう。
2H'12には魅力的な新製品の発表が多くホリデーシーズン前にあることを考えれば、2H'12のメディアタブレットの出荷台数は1H'12の50%増も余裕で超えるのではないかと思われます。
もしかすると2012年のメディアタブレットの出荷台数は調査会社(GartnerとIDC)の予想を超えて1.3億台まで伸びるかも知れないと私は予想しています(半年終わって予想するのもいんちきですが)。