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「ネット、ケータイ利用を監視したい欲求」を抑えきれない親達

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 本や雑誌で、

「あなたは、子どもがネットやケータイで何をしていますか知っていますか?」

「ブラウザの利用履歴をチェックしよう」

「携帯やパソコンの子どものメールの内容をチェック」

「子どもが自分のブログ、プロフや他人のブログなどにどんなコメントを書いているかをチェック見ましょう」

などと、子どもがネットやメールで何をやっているかを、監視、チェックすることを推奨する記事を時々見かける。

 子どもがネットや携帯で何をしていますかを知るべきだという信念を持った主張である場合もあれば、不安をあおって人を集め、本を売るキャッチである場合もある。
 日記や携帯電話のメールの中身やブラウザの利用履歴を毎日、逐一チェックし、監視して一体何がわかるというのだろう。

 「子どもを管理したい」という親の欲求を満足させるだけだし、いざやってみても、3日坊主になることが多いようだ。

本当に親がすべきことは、、

「親子のコミュニケーション」と「安全なネット利用環境の用意」

だ。

現実の世界で、子どもが何をしているかを実際にチェックしている親はいないだろう。ネットも同様だ。

現実の世界もネットも世界も親子の対話の中で知るようにしなくてはならない。

子供の日記も見てはいけないし、子供部屋の戸をすかして部屋での様子を盗み見してもいけない。同様に子どもは、夜中に親の部屋を盗み見したり、親の携帯電話のメールをチェックしたり、お母さんがちゃんと家事をやっているかをチェックしてもいけない。

 親子の信頼関係は、そういうところから積み上げられていくのだ。

日本全国PTA協議会の調査によると、

「子どもの交友関係を親がわからなくなる」

がケータイ利用の心配な点の3位に入っている。

ちなみに、1位:料金を使いすぎてしまう。2位:有害なサイトにアクセスする、である。

 私はこれを見て二つの疑問を持った。

 そのように答えた親たちは、

日頃、現実の世界での友達関係をどうやってチェックしているのかと、交友関係を知ってどうするのかだ。

 一般に友達との関係は、子どものとの日々の会話によって、知るはずである。

 子どもは嘘を言う場合もあるだろうし、正直に話す場合もあるだろう。いずれにしても、親のコミュニケーション力で、これらがわかるのだ。 ケイタイやネットでも、子どもが外で遊んでいる場合でもそれは同じだ。

 また、交友関係を知ってどうするつもりなのだろう。

 私は小学生低学年の頃に、最も仲の良い友達から「ヨシケンと遊ぶなってお母さんが言ってるから、遊んでること内緒ね」と言われた事がある。非常にショックだった。

 私の親が貧乏だったことが理由だった。

 親の判断で、友だちを制限することが正しいことなのだろうか。

 そんなことに腐心する時間があるなら、「子どもとのコミュニケーション」を高める方法を考え、実行して欲しいものだ。

 ちなみに、30才代になってから、この友達の結婚式に招待された。

 その時に、そのお母さんから「あの時は悪いことを言ってしまった」と30年たっても、その時の時のことを悔いていた。

 私の母もいまだに、その時のことが忘れられないようだ。

 子供を育てるのに管理しすぎてはいけない。それはネット利用でもそうだ。

 ネットの良さ、怖さを教え、適度なフィルタリングがかかた、現実の世界と同じレベルの安全性を確保し、自由に使わせてあげてほしいものだ。

 ネットは親子、友達との間での最高のコミュニケーションツールであるはずだからだ。

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