お盆休みとは?会社員の夏休みとは?
お盆期間が決められている会社は、かなり減ったようだが、今年だと11日から19日に休暇をとることを奨励されている企業はまだ多いだろう。
私のような無宗教な人間でもこの期間は休む。 また、私が勤めているアメリカの企業でも、日本では、この期間を休暇奨励期間としている。 たまたま、USから重要な会議の案内が来ても「日本では、先祖を実家にお迎えする仏教行事の日なので、あらゆる人が実家に帰ります」と言えば、理解される。
お盆は、先祖や精霊(木、山、川に宿る神)を祭ると同時に生きている親を敬う行事である。 だから、「実家に帰る」という行事をやらないことは親不孝なことでもある。
昔から、出稼ぎや丁稚(でっち)奉公に行った人や少年少女も、お盆だけは誰からもも後ろ指をさされることなく、実家に帰って休息をとり、家族で団らんし、近所の友達と飲み語れるリフレッシュ期間、そして、自分と家族の人生を考える場として、上手に生活のリズムとして利用されてきた。
お盆と並ぶ行司である正月は、その前後が商売の書き入れ時(商店で売買の帳簿に書き入れるのが忙しい時の意)であることと、雪のため実家に帰ることができないものが多かったことから、労働者にとっては、正月以上に重要な意味を持ってきた。
今の時代にあっても、この期間に休みをとることに、後ろ指をさす(歩いている人を後ろから、こっそり指をさして非難することの意)上司はいないだろう。 もし、仮にこの期間が休ませられない場合は、頭を下げて別な日に代休を取らせることだろう。
ぜひ、この期間にしっかりと休みをとって、親と語り、幼馴染の友達と語り、ご先祖様から使命を継ぐ自分の人生について考えたいものである。 自分について考える時期は沢山あっても、家族や親戚、ご先祖様まで含めた関係について考えることはなかなかないだろう。
また、近代において、原爆使用、戦争について考える重要な時期ともなっている。 自分のことしか考えられないほど忙しい毎日だが、お盆休みぐらいは歴史、人、家族の中での自分について考えたいものである。
<追伸>
一般に13日から16日あたりがお盆の期間と言われているが、もともとは、7月末から8月後半までの長い期間にお盆の行事は行われている。 最近はかなり、緩和されたが、レジャー、帰省で混むし、海外旅行などの金額も高いこの時期を避けて、7月末や8月末に夏休みの家族を連れて旅行に行く方も多いだろう。
私は、時期に関しては気持ちの問題であろうと思っている。 両親、家族の予定にあわせ、会社に迷惑をかけない範囲で、自由な時期を選べばいいのではないだろうかと思っている。