お父さんのためのWeb2.0講座 「Google検索の基本」
前回の「エンタープライズ2.0とWeb2.0」で私と同じぐらいの年代のIS部長向けにWeb2.0の概念を整理したが、イメージがわかないので、より具体的に教えて欲しいとのコメントが寄せられた。
Web2.0の3つの要素の内から、まずは「Simple User interface & data services(シンプルな画面とデーターの活用)」の部分を「Google」を例に体験してみたい。
40代のビジネスマンに知って欲しいGoogle検索の10の機能を洗い出してみた。
<Googleへのアクセス>
今回のGoogle検索体験では、最近登場した(名前が変わった) iGoogleを利用する。
まずは以下をクリックしてGoogleの画面を見てみよう。
*Googleの画面を貼りたかったが、承認を得るためにFAXで申請してしばらくかかるので、以下でご勘弁いただきたい。
iGoogle ( http://www.google.co.jp/ig?hl=ja)
GooやITメディアなどと違い、検索文字を入れるための入力枠と最低限のメニューがあるだけのアメリカ人好みのシンプルで合理的な画面が出てくる(iGoogleではニュースなども表示される)。 いくつかの特長的な検索方法を試してみよう。
1.複合検索で欲しい情報を素早く探す
2.画像(写真、図、絵)だけ探す
3.ニュースを検索して、その分野のニュースを継続的にメールで受ける
4.検索を関数電卓として利用
5.検索を日英/英日辞書として利用
6.検索をコンピューター用語辞典、百科事典として利用
7.検索で株価や会社情報を素早く検索
8.検索を電車の乗り換えとレストラン探しに利用
9.ブログの内容だけ検索
10.様々な情報と地図を結びつけて(マッシュアップ)利用
今日は、検索の基本である「複合検索」を紹介する。
<Googleでの検索>
スペースで区切るAND条件以外に
「OR」 いずれか
「-」 除外する
「filetype:」 ファイルの形式指定:ワード(DOC)、パワポ(PPT)、EXCEL(XLS)、PDFなど
を覚えるだけでかなり検索が便利になる。
例えば、「Lotus」の「Notes」か「Connections」の「PDF」ファイル形式の情報が欲しいのだが、Lotusって車もあるから「車」関係を除外したいとすると、
の検索キーワードの欄に
filetype:pdf Lotus Notes OR Connections -車
と入れる。
情報処理技術者2種でも出てきていたので、IS部長はAND(両方の条件を満たすもの) OR(いずれか)検索を知っていると思うが、Googleの検索では、ANDはスペース(空白)でOKで、ANDはORより優先順位が高くなる。 また、除外するものは半角の”-“を入れて除外したいキーワードを入れる。
上記の場合、「Lotus」という文字と「Notes」という文字の両方が文章の中のどこかに入っていればいいのだが(例えば、”Lotusとは蓮という意味だが、アメリカの論文「Buddhism Notes」によると”のようなものも検索にヒットしてしまう)、 「Lotus Notes」という商品名が入っているものを検索するには不向きだ。 「Lotus Notes」という商品名が入っているものを探したい場合(完全一致)は
“Lotus Notes”
というふうに「“」で商品名全体をくくってしまえばより性格になる。 だから、最初に書いた式を修正すると
filetype:pdf Lotus Notes OR “Lotus Connections” -車
とするほうが、より正確に検索できることになる。
また、「東京特許許可局」と入れると「東京」and「特許」and「許可局」で検索されることを回避するためにも利用できる。
たったこれだけでも、いままで、1つ、または2つのキーワードを入れて検索するよりも格段に適切な情報がヒットするはずだ。 是非、試していただきたい。
次回は、地図や写真などを含んだGoogleのWeb2.0らしいサービスとちょっと便利な検索機能も紹介したい。
<追伸>
前回の「エンタープライズ2.0とWeb2.0」では、IS部長向けにエンタープライズ2.0とWeb2.0の関係とWeb2.0の3つの要素について概要を紹介したところ、普通のIS部長を上司に持つ若者たちから「うちの部長は、まず、Web2.0の何が便利なのかを教えたい。GoogleもBlogも使ったことがない」というようなメールがいくつも来た。何と大手IT会社の部長でも9割以上がGoogleを利用していない。また、Yahoo、Google、Gooなどで検索しても、単語を一つ入れて(または、二つ程度入れて)検索して「〇万件だってよ。使えないや」と、駄目な検索エンジンのレッテルを貼る状況だそうなのだ。
「リッチなユーザーエクスペリエンス」と言うぐらいだから、やはり、体験してみなければ理解しにくいだろうということで、このシリーズを毎週、投稿することにした。
ブログ、YouTube、Googleなどを日々使っている人からすると「こんなもの本屋で初心者向けの雑誌を買って読めばいいんだ」と思うかもしれないが、IS部長達は
・セキュリティ対策
・SOX
・IT動向
・経営、マネジメント
・組織、チーム運営
・英語
・労務管理
など、非常に多くの知識を得なくてはならず、Googleでの検索というWeb2.0のツールの一部については、最低限のことを知りたいのである。
そういった観点から、日々使って便利なものと、Web2.0らしさを感じられるものを最低限に絞って抜き出すことにした。