片岡麻実の「テクノロジーとリベラルアーツが出逢うとき」:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 片岡麻実の「テクノロジーとリベラルアーツが出逢うとき」

グローバル化する時代に日本人が生き残るためにはどうしたらいいのか? ICT教育と文学研究している立場から、Japan cultureをキーワードに理系の言葉を文系の人にもわかるように噛み砕いて考察します。

「Twitterはバカ発見器ってどういう意味なんですか?」と訊かれた話

最近、Twitterがバカ発見器というブログ記事をよく見かけます。先日、知人からも「Twitterはバカ発見器ってどういう意味なんですか? 」と質問されました。私は「おそらくだけど、万引きしたとか犯罪自慢をTwitterに書いて炎上した人がいたからではないかな? 」と答えました。

普通なら口に出さないことをなぜかTwitterではうっかり書きやすいようです。うっかり犯罪自慢やプライバシー侵害なことを書きこんでしまってTwitterどころかウェブ全体で炎上してしまったニュースをしばしばみかけるようになりました。

Twitterに口に出しては現実世界で言えないようなことをツイートしてしまう人が増えているのは、もしかしたらmixiのように自分の書き込みはフォローしてくれた友だちのみが見ているとクローズドの感覚になっていらっしゃるのかもしれません。

Twitterがなぜバカ発見器と呼ばれるのかについては、オルタナティブ・ブロガーとしてご活躍されている鈴木 阿実 さんがとてもわかりやすい記事を書かれていました。鈴木さんは「何故Twitterでそんなデリケートな発言をしてしまうのか」について考察されています。

参考:Twitterがバカ発見器になる理由を考えてみた
http://blogs.itmedia.co.jp/ajitsu/2011/10/twitter-f5c8.html

鈴木さんも記事に書かれていますが匿名ユーザの素性はウェブを検索すればたいていはバレてしまいます。Twitterのプロフィールから他の関連サイト・SNSでのユーザIDを特定可能になりますし、芋づる式で関連サイト・関連情報を拾っていけば個人を特定することはそんなに難しくはありません。

「今日、○○のイベントに参加しました」というツイート、ツイートに添えられた写真からも個人を特定する情報は拾えます。写真に位置情報が添付される設定になっていれば、いつどこにいたのかも第三者が把握できるでしょう。参加者が限られる会だったらツイートからだけでも個人の特定はおおよそ可能になります。

ジャーナリストの池上彰さんは著書『伝える力2』(PHP新書)に危険なツイートをしないためのコツをこう書かれていました。

Twitterやブログに否定的なことを書き込みたくなったら、「これは街中で大声で叫ぶことが出来る内容か」と一度、冷静に考えてみることをおすすめします。
池上彰『伝える力2』(PHP新書) P,184より引用

私は「Twitterはオープンな場であり、ツイートしたことは本人が見ることを前提に書こう」と考えています。相手に否定的なことを感じ、どうしてもそのことを伝えたい場合は本人に直接、お伝えするようにしています。

リアルな世界でもそうですが第三者がいる前で相手を否定することはできる限り言わないようにしています。相手にはじをかかせてしまいますし、大抵の場合は第三者の前でいう必要がないからです。一対一ではやり取りできない場合もなるべく第三者の目に触れないようにお伝えするのがマナーなのかな、と感じている次第です。

※ただし交通事故の現場に遭遇したので警察に目撃者として証言しないといけない、何らかの理由で裁判の関係者になり証言しないといけないなどの状況の場合は別です。

池上さんはTwitterで発言してもセーフな内容かどうかの基準を「街中で大声で叫べるかどうか」と表現されました。これはTwitterに限らずSNS、ブログ、その他のウェブサービスにおいても活用できる基準ではないでしょうか。

「リアルな世界で面と向かって言えないことはウェブでも言わない」と心がけるようにしています。これは実名だからではなく匿名の場合であっても同じではないでしょうか。

ウェブに投稿した内容はたいてい丸見え

私は自分の記事がどんなふうに読者に受け止められているのかなと気になるので、TwitterやFacebook内で検索をすることがあります。ツイートに関してはYahoo!リアルタイム検索が秀逸だと思い利用しています。

というのは、

  1. リアルタイム検索は他の検索サービスでは見かけないこと、
  2. わりと最近のツイートも表示されている、
  3. スマートフォンから利用しやすい

と感じたからです。

Twitterは非公開にしない限りは世界中の人に投稿が見られてしまうサービスです。以前、オルタナティブ・ブログの記事の下部にあるzenbackのブログパーツで私の記事の感想ツイートを見つけました。嬉しかったのでお礼ツイートををしました。すると「ええ!? ご本人から返信!????? 」と読者の方にものすごく驚かれてしまいました。

私が感想のツイートをするとお礼のツイートを下さるブロガーは普通にいらっしゃるので「ありがとう」と返すのは自然なことと思っていました。しかし「記事を書いた本人は読者の感想ツイートを読んでいない」と思われている人の方が多いのかもしれません。そうなるとお礼ツイートをしたいと思っても慎重に検討してからのほうが相手を驚かせないのかもしれません。

確かに知らない人にいきなりお礼を言われたら現実世界では驚きます。しかし感想が嬉しいと感じた際にお礼をしたいという気持ちもあります。お礼のツイートをしても驚かないかどうか、そのかたの過去のツイートを見て判断し、お礼ツイートをするようにしました。リアルな世界の感覚をTwitterでも忘れないようにして、相手の気持に寄り添えるようにしたいと学びました。

TwitterだけでなくFacebookもバカ発見器となりえます。情報はSNSの関係者だけ見えていると思っている一般の人が多いようなのですが、Facebookはプライバシーの設定をきっちりしなかった場合、自分にとって予想外の人にも自分のアクティビティ(SNSでの活動)や投稿が丸見えになります。

Facebookで「もしかして知り合いかも? 」でお付き合いのない昔の知人が提案された時、「Facebookがなんで知っているんだ!?」と驚きます。Facebookに登録して友だちを招待する際に普段とは別なフリーメールのアドレスを利用しました。しかし、よく考えれば現在お付き合いのない昔の友人のことは招待メールを出した際に推察された可能性があると気が付きました。おそらく相手の「もしかして知り合いかも? 」にも私は表示されていることでしょう。

匿名だったとしても実名だったとしても、基本的にはウェブのサービスに情報や登録したものは第三者に丸見えと思って利用したほうがトラブルなく過ごせるのではないでしょうか。

ウェブに投稿したものが基本的に丸見えだとしたらすべての投稿がバカかどうか査定されていることになるでしょう。リアル世界の感覚がとても重要になりそうです。

ちなみに保護者からよく質問されることなのですが、子どもがウェブサービスであらしにからまれたとか、子どもが変なサイトを見てしまい高額請求が来た、などご相談されることがあります。最近は保護者はパソコンが良くわからないけど子どもは学校でパソコンの授業を受けているので子供のほうが積極的にウェブを活用する例も増えているようです。

子どもがウェブでトラブルに巻き込まれても親がわからないというご相談を受けることが多くなりました。そこで保護者の方によく説明するのですが、もし個人が特定できる形でお子さんについて批判的なことが投稿された場合は「個人情報が掲載されている」と言ってプロバイダーや各種サービス運営会社に言うとすぐ削除対応をしてもらえるようですよ、とお伝えします。

不適切な投稿だと申請した場合は本当に内容が規約違反で不適切か、個人が特定できるかどうか、担当部門の判断次第になるようです。そのため対応が遅くなる場合も時にはあるようです。

ウェブでのトラブルはないほうが良いのですが、万一トラブルになった場合は自分に否ががある場合はすぐにお詫びして問題投稿を削除する、逆に被害を受けた場合は個人情報が掲載されているかどうかに着目してすぐにサービス運営会社に問い合わせ通報するといいのかな、と感じた次第です。

知人から「バカ発見器って何? 」と訊かれたことをキッカケにウェブでの投稿について考えました。リアル世界でもウェブの世界でもなるべく相手の気持に寄り添って発言することが大事と考えました。池上彰さんの『伝える力2』に掲載されていた「これは街中で大声で叫ぶことが出来る内容か」を心したいと思います。

追記 2011年12月23日

23:07にお礼ツイートの部分の文章を訂正・加筆しました。

片岡 麻実

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片岡 麻実

片岡 麻実

文学部卒業のパソコン講師。職業訓練や企業研修の講師を行いながら、チャレンジドの方への就労支援も行っている。最近は電子図書とUD(ユニバーサルデザイン)に関心あり。

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