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海外技術の勝手なコメント及び海外技術者との交流情報

コンピュータサイエンスの海外、データプロセッシングの日本

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海外でコンピュータ技術者っといっても2通りある。一つはGoogleやFacebookのようなベンチャ企業で最新の技術の生み出し技術者たちである。もう一つは、銀行のような既存企業のコンピュータ処理を行うデータプロセッシングである。

日本のベンチャ企業の多くは、ビジネスを中心にした自ら新しい技術を生み出していない。また、そもそもベンチャって少ない。結果的には、日本の多くのコンピュータ技術は既にある企業のデータ処理をコンピュータ化するシステム開発と運用である。これは、IT企業が悪いっと言うよりも、IT技術者にも責任がある。なぜなら、日本の技術者はそのような安定したSIer企業に勤めることを希望するからだ。

出版者の人に日本にはまだ良いコンピュータサイエンスの本が少ないので書いてみたいと話したことがある。日本の技術者はコンピュータサイエンスのようなことには興味がなく、書いても売れないからダメと言われた。残念なことに、日本の多くのコンピュータ技術者は、コンピュータの基本を理解していないと思い-コンピュータは単に人が使う「道具」である。人がどのように作業を行っているのか把握して、それを支援するためにプログラムを作成する。言語、文法等はそんなに重要ではない。コンピュータサイエンスの授業でもそんなに時間を掛けない。

SIerっと言うのはただのデータプロセッシングである。既にある業務を電気化するだけである。新しい発想をよりも枯れた安定した技術を使うことが望ましい。いまだにCOBOLなども使われている。SIerに勤める技術者はただ時間労働を販売しているだけである。設定を記述していないため人に属する情報もあるが、本当に技術的に人が変わっても特に問題になることもない。もっとも日本の技術者でなくても、安く労働時間を提供できる海外の技術者でも作業内容を正しく伝えることができたら、特に問題はない。

日本の技術者の間違いは、SIerに勤めてGoogleのようなベンチャ風のプログラミングの仕事をしたがることだ。海外でもデータプロセッシングの仕事は日本のSIerの仕事とそんない内容は変わらない。そのような環境に自分から入って、違うことをしたいというのが間違っているのかもしれない。

しかしもうお分かりだと思いますが、データプロセッシングの仕事はオフショアされ始めている。それの方が安い。そうなると、やはり日本のコンピュータの将来は、ベンチャでのコンピュータサイエンス風の仕事に掛けるしかないと思う。それができなければ、国内のコンピュータサービス業界もハードやソフトのように市場から撤退して、ただ海外の代理店になるしかない。

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