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アジャイル,本当に大丈夫か?

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ソフトウエアをアジャイルで開発するのに続いてシステム構築もアジャイル?

先日、稼動しているシステム構成を見せて頂いたら、ソフトウエアのバージョン/リビジョンや設定が矛盾している。担当者に連絡したら、資料を作成した後にソフトウエアや設定を変更したが、資料は更新していないと言う。現実のサーバの設定を見れば分かるから資料を作成したり更新する必要がないのだということなのかな?

実際にこのような運用のしたかで社会的問題も起こっている。数年前にANAのシステムがダウンしてしまったが、原因は試し版のウイルスソフトの機嫌きりだったようだ。正しく記録されていれば、このような問題は起きなかったと思う。

クラスタ構成の場合は、同じ役割のサーバが数台ある。すべて同じソフトウエアのバージョン/リビジョンをインストールして、設定も同じようにしなければならない。作成した資料を基にサーバを更新するのだが、その資料が更新されていなけらば、間違った変更を行ってしまうことになる。

また、別のプロジェクトで類似している構成だから、同じようなソフトウエアや設定を行うことになると、間違った資料を基に作業をしてしまうことになる(別の顧客の場合は、資料を提出して、顧客の業者にソフトウエアのインストールや設定を行っていただくこともある)。

このように実績のあるシステムを元にしてシステムを構築しているつもりなのに、実際には間違ったシステムを構築している場合もある。

欧米だと、プログラムを書いている人は、定年までプログラムを書いている場合がある。しかし、日本のように新入社員をOJTで先輩を教えているような職場では、先輩の品質が悪ければ、それを確認する仕組みがなければ、一方的に品質が下がるだけである。

日本のようにチーム編成が横型(同じレベルで異なる専門)よりも縦型(同じ専門で異なる技術レベル)の場合は、成果よりもプロセスを重視する必要がある。新人さんに成果を教えるのではなく、まずは仕事をやり方(プロセス)を教える必要があるからだ。結果ではなく、プロセスを明確にして、プロセスを改善していくことが重要である。

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