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我が国は現在、閉塞感が漂っているとよく言われていますが、実は、よく観察すると、新しいビジネスチャンスがあふれかえっています。それを見つけて、成功させるコツとヒントをご紹介します。

左利き(レフティ)の悩み~左利きの社会的立場の向上を目指して

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私は幼少の頃より左利きである。幼少の頃というより父も左利きであったので、おそらく遺伝的に左利きなのであろう。
ただし、気が付けば左利きを右利きに矯正されたので、厳密には両手利きといえるかもしれない。しかし、それでも、箸と鉛筆とハサミとマウス以外は左である。

さて、世の中を見渡してみると、とかく左利きには不便なようにできている。それもそのはず、左利きはわずか世界的に見ても10%程度しかいないと言われている。日本においては、わずか6~7%程度というデータもあるほどだ。
具体例を紹介すると、まずは、チケット・ドリンクなどの自動販売機である。硬貨やお札の投入口が確実に右側についている。右利きの人ならさっと投入することが出来るのであろうが、左利きなら腕を体の前でクロスさせて投入しなければならない。同じく問題なのは、駅などの改札機である。こちらも、通常は右側にセンサーや切符投入口がついている。これも、左利きならば体の前で腕をクロスさせて投入したり、センサータッチしなければならない。

続いてスポーツに目をやれば、野球のように左利きが重宝され、左利きのグローブが豊富にそろっている競技もあるが、ゴルフのように限られた商品ラインナップしか揃っていない競技も少なくない。ゴルフに関して言えば、元々左利き用のクラブを販売しているメーカーは限られていて、その中でもすべてのラインナップに左利きを揃えているのはフィッティングでのカスタマイズが得意な一社(PING)くらいで、その他はごく一部のみ左利き用クラブを用意している程度である。あるメーカーなどは、型落ちの左用クラブをいつまでも最新モデルのように販売し続けている。まあ、その分新しいクラブを買い替える意欲も湧いてこないので助かっている部分もあるのだが(笑)、それでももうちょっとラインナップを揃えてもらいたいものである。
ついでに付け加えておくと、ゴルフ練習場における左利き用打席の少なさも私にとっては大問題である。ここ10年ばかりで随分改善はされたが、それでもまだまだ少ない。左用打席とはいえ、通常は左右両方が打てるようになっているので、たとえ練習場がガラガラであってもその打席を右利きゴルファーに占拠されてしまうと打つ場所がなくなってしまうのだ。その上、左打席があったとしても左用にはオートティーアップ機がなかったり、あっても古びたオートティーアップ機が無造作に置かれているだけの練習場も少なくない。なぜこれで同じ値段なのだろうとついつい思ってしまう。
ともかく、ようやく打席にありついた私がボールを打っていると、今度は私の左隣の打席の人が他の打席に移動を始める。なぜなら、隣は右打席のことが普通なので、私と顔を突き合わせて打つことになるからだ。私は右利きの人と顔を突き合わせて打つことに慣れているので気にならないが、普通の右利きの人はそうではないのだろう。どこかに空いている打席があれば、わざわざオートティーアップ機に入っているボールを全部取り出してどこかに行ってしまうのだ。つまりは、ゴルフ練習場において、左利きのゴルファーはやっかい者扱いなのである。
まあそれでも、左利き用の打席といえば練習場の端に追いやられ、真ん中あたりで打つことが出来なかった時代に比べたら随分配慮してもらえるようにはなってはいるのだが。。。

ではさらに、今度は音楽の方に目をやってみよう。私が時々弾いているギターも右利き用である。確かに左利き用ギターも販売されてはいるが、メーカーも種類も少なく一般の楽器店では右利き用しか並んでいない。そもそも、学生の頃にギターとはこういうもんだろうと思って購入し始めてしまったので今更変えることも出来ない。ただ、色々なギター指導者などの話を総合すると、左利きが右利き用のギターを使用する場合、弦を押さえるには有利だが、ギターは弦を弾くこと(ピッキング)が重要なので、左利きは左用のギターで始めるのがよいとのことである。もし、この説が正しいとするなら、私は自分にとって有利な左利きのギターで始める機会を失ってしまったということになる。

このように、左利きは知らず知らずのうちに日々特殊なストレスを受けながらこの社会で生きている。アメリカだったと思うが、右利きより左利きの方が平均寿命が短いというデータもあるようだ。だが、今はダイバーシティの時代だ。この流れを汲み、左利きの社会的立場の向上を目指してゆきたいものである。

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