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日本や日本人って何だろう。改めて「海外」を考えるヒントを身近な話題から

英語カラオケで、外人にウケた曲とスベった曲

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日本人からグラミー賞受賞者が出たり、オルタナティブ・ブロガー月例定例会における合唱大会などの話題もあり、本ブログでも音楽ネタを少々。

今まで、いろんな外人と飲み会で英語カラオケに行った学習結果です。

拙著の書評も掲載されました
が、本に入りきらなかったネタの一つでもあります。

「ほぼ確実にウケる曲」

老若男女にウケる: Dancing Queen (by ABBA)

ミュージカルと映画の「マンマ・ミーア」の影響や、聞きやすくてわかりやすいnon-nativeな英語の歌詞、欧州出身グループという影響もあり、ABBAの楽曲は、ほとんど全世界で幅広い世代に認知されている。外人と付き合う人は必ず歌えるようになっておきたい曲の一つ。

カラオケ・パーティーでは中締めの手前ぐらいで盛り上がりのピークに使いたい。
マンマ・ミーアのシーンを思い出しながら、みんなで両手をあげて左右にゆっくりペンライトでも揺り動かすようなノリで歌いたいところ。

比較的歌いやすい: Every Breath You Take (by Police/Sting)

スローテンポで単語だけでも通じる、日本人の発音でも十分。
バックで「ウーウウー」などと合いの手を入れるハモリもOK

欧州系の外人にウケる : Bohemian Rhapsody (by Queen)

欧州系の外人は比較的カラオケ慣れしていないようで、初めて見たときに「これなら歌える」と思って、最難関級であるこの曲に挑み、ほとんど失敗する。そこで、多少下手でもリズムに乗ってテンポさえ守って歌い切れるところを見せてサポートしてやれば、尊敬されて友人になれるという実績あり。 

ちょっと難易度が下がるが、同じQueenでWe Are the Champion もオススメ。
この曲は状況に応じて、替え歌の応用も利くのがポイント.
たとえば、留学先の卒業式で「We are the graduate, We are the graduate, No time for losers, 'cause we are the graduates  of the xxxxx (学校の名前)」とか。。

Queenファン同士なら、指を鳴らしながら「Killer Queen」まで歌えると意気投合できるでしょう。

他には、Elton John の Candle in the Wind (故ダイアナ妃の死に捧げられた)など、欧州系アーチストの歌がacceptanceが高い。

振り付けで勝負: Y.M.C.A. (by Village People)

日本風の「ヤングマン (by 西城秀樹)」の振り付けで、手文字を使って「ワーイ、エム、シーエー」というのが、日本文化を知っているアジア系外人に受ける。

40歳以降の年代に受ける曲: 

Locomotion : この曲、最近では、ソフトバンクのCM(SMAPの5人が出て来て並んで歩くやつ)のBGMに使われたので、若い人でも知っている人も増えたかも知れない。
予想外に大ウケで、友人のオーストラリア人はこの曲がかかると、カラオケルームで肩を組んで電車ごっごを始めたぐらい。

My Way (by Frank Sinatra)
: ご存知フランク・シナトラの名曲。やはり卒業式とか送別会のような、達成感のあるセレモニーでは定番。

「まあまあ、ウケる」

Don't Stop (by Fleetwood Mac)
: 1992年のクリントン大統領選挙キャンペーンに使われた

Don't Stop Believing (by Journey) : 日本では、たしかどこかの自動車のCMか何かに使われていたような。。

BreakOut (by Swing Out Sisters) : 日本では、昔、メンソール系タバコのCMに使われていたかな。。

これら3曲に共通なのは、タイトルやサビの歌詞に、”Don’t Stop"が入ること。
そう、外人(特に米国人)は、前向きな歌詞が大好きなのです。

Uptown Girl, Honesty, Just the way you are (by Billy Joel) : バラードで受け入れられるのは、この辺が限界でしょうかねえ。。これ以上暗くスローテンポの歌になると拒否反応が出始める。


「日本人としては、避けたほうが無難な曲」

80年代Soul music系は、カラオケ・メンバーに黒人系の仲間がいる場合、相当にうまい可能性があるので、リズム感とか身体能力的に日本人の限界を感じさせられました。

たとえば、私の周辺では、ライオネル・リッチーのAll Night Longが、留学仲間でケニアから来ていた銀行マンのオハコでした。
他にも、Stevie Wonderとかは、皆で歌えるようにWe are the Worldとか、ハモれる Ebony and Ivory などを選ぶのが無難

「全くウケなかった曲」

Dust in the Wind (by Kansas)

 アメリカン・プログレのバラードとして個人的には好きだしハモリ向きなのだが、「葬式の歌、酒がまずくなる」とか言われたので、それ以来、外人カラオケでは歌っていない。歌詞の意味をかみ締めれば、確かにその通りかも。

You've Got a Friend (by Carol King, or James Taylor)

 癒し系の女性が歌うならまだしも、男が歌ってはウケないようだ。ルームメートとか恋人同士とか、本当に超親密になれば事情は違うかも知れないが。

Simon & Garfunkel の全曲 : ほとんど全部ダメ。寒々すると言われた。

Hotel California (by Eagles)

 同じEaglesなら、Take It Easy みたいなEasy Goingな西海岸風のもののほうがウケるみたい。

と、ここまで「曲名を見ると年が知れる。ほとんど”大人のバンド大賞”の世界」という状況なのですが、私が見出した経験則は下記のようなもの。

1) 特に米国人には、演歌っぽい「ワビサビ系の歌」はダメなよう。ひたすら陽気で前向きになる歌が好まれる。

湿っぽいフォーク系を歌うくらいなら、カントリー系で。 Born to be wild (映画:イージーライダーの主題歌)とか、ブルース・スプリングスティーン、ジョン・デンバー(Sunshine on my shoulder)、オリビア・ニュートン・ジョン(女性の場合) などのほうが、好まれる。

2) 徹底的に有名な曲・アーチストを選んで、パーティーとして皆で歌うことを楽しむ

日本人ほどカラオケに慣れていない上に、個人の好みもバラバラなので、大勢に共通する好みとなると大ヒット曲に限られる。
特に、メンバーが米国人だけでない場合は要注意。新興国には大ヒット曲しか伝わっていないことも多い。

3) Beatlesは、意外に米国人にはウケなさそう。

米国人以外には、有名な曲なら多少暗めの曲でもOKなんだが。。。振り返ってみれば、Beatlesで、超陽気な曲って少ない。ジョン・レノンの影響であろうか。イマジンとかも、「生き方の反省を促されている」みたいで、カラオケ・パーティーとしては説教くさい感じらしい。
米国人には、どちらかといえば、がなり立ててでも、Rolling Stonesの方がウケるみたい。Windows95のときの、「Start me up」とか。

4) ウンチクを語れる曲を選ぶと、歌った後の会話ネタになる。

日本に来日中の外人なら、TOTOの「アフリカ」とかを歌った後でトイレに行ってTOTOの便器を「グループ名の由来だ」と言って見せるとか。

クリントン大統領選挙キャンペーンのテーマ曲なんかは、「こちらも米国の文化をしっているよ」というサインになる。たとえば、Don’t Stop. Think about tomorrow, Yesterday 's gone, Yesterday 's gone, なんて歌詞は、「共和党のやっちゃたことなんて忘れるしかないでしょうという開き直りかね」なんて、会話になっていく感じです。


5) 中国人には、日本のJ-POPとか「谷村新司の昴を歌ってくれ」と言われるし、彼らも洋楽は好まず自国の歌を歌うのが好きな模様。

人が歌っている間は黙って聞くという日本風のカラオケ・スタイルが定着している。

さて、最近の楽曲やカラオケ事情についてはほとんどコメント能力がありませんが、そのうち Korean Woman が、日本のカラオケボックスで振り付けつきで「少女時代」とか「KARA」を歌うような状況になるのだろうか。。レディーガガとか歌う猛者がいたりして。。

そういう2次会とかあったら、隣のカラオケ・ルームでも、ぜひ覗き見してみたい気がする。

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