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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

セキュリティ担当者必見か

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 ハリウッド映画らしいスリリングな泥棒のテクニック、あれらは本当に可能なのかを検証する話(ネタバレがあるので番組で見たい人は読まないでください)。

 前も紹介したテレビ番組を再び登場させて恐縮だが、なかなか面白かったので紹介してしまおう。ディスカバリーチャンネルの「Mythbusters(邦題:怪しい伝説)」の最新エピソードで「映画の中の盗みの技1」があった。

 通気口やビル、垂直に立つ壁を磁石や吸盤で上れるか?。これがやってみると「音」という別問題が浮上してしまう。目立たない場所を通ろうとしても、音で気付かれてしまいかねないということが分かった。現実の世界で響きわたる轟音は映画の泥棒が活躍するシーンのかっこよさが叩き壊されてしまうほどだ。まさしく音を立てて。

 あと宝物がある部屋にレーザーを張り巡らせるセキュリティシステム。実際には可視光のレーザーでそんなことをするシステムはないそうだ。そこでレゼンなどで使うポインタを用いて自作した可視光レーザーセンサーと、実在するが可視光ではない赤外線センサーで実験した。

 ある映画では女性の泥棒がファンデーションの粉を飛ばしてレーザーの軌跡を浮かび上がらせたが、これも実際にはなかなか難しいらしい。ただ受信機にレーザーを正しい角度で当ててしまえばあっさり通れてしまうことが発覚。そんなに簡単に破られてしまうのならセキュリティとして無意味である。映画で見せる、泥棒が柔軟と身の軽さで華麗にレーザーをすり抜けようとするシーンは全くの徒労だったということが分かった。

 ほかに複数の鏡でレーザーを反射させて通り道を確保するというのもあった。だがこれは装置が物々しくて現実的ではないという結論に達した。だが、どうだろう。犯人が事前にレーザーの軌跡を全て調査し、通り道を作るように鏡を事前に配置するということはできないだろうか。・・・いや、いくら鏡を小さくしてもばれるだろうし、それにそこまで事前準備ができるくらいなら泥棒はほかのことを考えるだろうな。

 今回のエピソードは「怪しい伝説」の中でもかなり面白い出来になっている。現実的なセキュリティ考察としては無意味かもしれないが、泥棒が出てくる映画などが好きな人にはかなりおすすめ。

※9月2日 20:08、レーザーセンサーの記述を一部訂正

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