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デジタルとアナログの間を行ったり来たり

宙に浮く花に囲まれて

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日本科学未来館で開催中の「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」に行って参りました。その中からひとつピックアップ。「Floating Flower Garden 花と我と同根、庭と我と一体」という作品を紹介します。

(ブログリニューアルして初投稿。しかも写真はスマホから投稿したのでうまくいくかどきどき)

部屋に入るとこんな感じです。天上からびっしり花が吊されています。壁は鏡。花は全て蘭。2300本ほどあります。蘭って土がなくてもミストで生きていけるんですって。床にセンサーがあり、鑑賞者の位置をセンシングして、鑑賞者がいる場所の花だけ人間を通すように持ち上がるので鑑賞者は花に包まれます。

センサーは人間の動きに合わせて即座に動けるほどの能力を持っていつつも、花が機敏に動くと違和感というか、「怖い」印象が出てしまうため、あえてゆっくり動くようにしているそうです。

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この作品を見ていたら数年前にニューヨークを訪問したときにたまたま見たMoMAの特別企画「Rain Room」を思い出しました。窓のない暗い部屋で、天上から雨を降らせています。ただし天上にはセンサーがあり、雨は人間がいるエリアだけは降らないように制御しています。雨の中にいるのに雨が自分を避けるような。チームラボの解説員さんに「MoMAのRain Roomを思い出しました」と言ったら分かってくれてうれしかったです。Rain Roomは鑑賞者の正面から強いライトを照らすことで雨の軌跡がよく分かるような照明演出になっていました。

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あともうひとつ思い出しました。新潟にある「大地の芸術祭の里」には鉛筆が吊られたオブジェがありました。こんな感じ。

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雨のように落ちてくるのではなく花がゆっくり動き、えんぴつのようにとがったものではなく優しく香る蘭が宙に浮いた部屋。不思議な世界でした。とても混んでいて待ち時間も多いそうですから、平日に訪問することをおすすめします。

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