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教え方が上手い人は何をしているのか?

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ロジック図解コンサルタントの開米です。

先日、「教え方が上手い人は何をしているのか?」というTogetterまとめを読んで「なるほどそのとおりだな」と思いましたので、その話をもう少し構造化してみました。

元ネタはこちらの表です。↓↓

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これは「教える」話なので、相手がいて自分がいます。そして相手が何かの行動を起こすときに、その教えたことが役立つことを期待しているはずです。

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「行動」は何らかの「成果」を目標にしているはずです。そしてたいていそこには「状況」の制約があります。「○○な状況で××という成果を上げるためには△△という行動が重要」という形で語るのが普通ですよね?
したがって「行動」の部分にもう少しつけ加えるとこうなります。

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たいてい、相手はその「行動」に必要な知識の一部を既に持っています。自分が「教えたい知識」は「相手」が持っている知識に関連づけられ、つけ加えられることで意味を持ちます。

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特定の状況において「行動」して「成果」を挙げるために必要な知識は、知識の体系全体の中ではごく一部なのが普通です。そしてその「必要な範囲」の一部を相手は予備知識として持っているはずで、足りない部分が「教えたい知識」という関係になります。

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実際に教える時には「教えたい知識」を「教授内容」(教授する内容)として構成した上で表に出します。

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相手はその「教授内容」を受け取るわけですが、このときの「吸収力」には限界があると考えなければなりません。これが「スピード」や「情報量」の限界を決める部分です。

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ここまで構造化してみると、「教え方がうまい人」がしている8項目は、以下のように位置づけられます。

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実際は「状況と成果」の部分も最初のうちに示したほうがいいので、①の「前提の確認」の部分で「相手の予備知識」に加えて「状況と成果」も確認に入れておくとよいですね。

以上です。

こんなふうに、論理的に複雑な情報をわかりやすく「見える化」することをロジック図解と言います。

【以下宣伝】こういうロジック図解を作るために知っておくべきポイントを学べます。

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