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断水の注意書きを書き直す(1)

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技術屋のためのドキュメント相談所・所長の開米です。

先日、私が住んでいるマンションで貯水槽の清掃作業が行われました。それに伴って一時的に断水があったため、そのお知らせが配布されたのですが、その注意書きの書き方には改善の余地がありましたので、ご紹介しましょう。

まずはこれがその「断水時のご注意!」として書かれていた注意事項の中身です。

  • 飲料水等必要な水はあらかじめご用意ください。
  • 水洗便所用の水は浴槽にくみおいてご使用ください。
  • 断水時間中は、設備上支障をきたしますので、蛇口等はすべて閉めて、水はご使用にならないでください。
  • 火気使用については、じゅうぶんご注意ください。
  • 給水が始まりますと、しばらくの間、にごり水が出る場合があります。そのまましばらく水を出しておくと清水に戻ります。なお、その場合はトイレ以外の水を先に出してください。
  • 特にご注意!(例年、漏水事故が多発しています)→ 断水時間中に外出される場合は、必ずすべての蛇口が閉まっているかご確認ください。(蛇口を開けたまま外出されますと、外出中に断水が終わって通水がはじまり、水が出っぱなし状態になるため、漏水事故が発生することがあります)

こんなふうに注意事項を箇条書きで書くケースはよくありますが、箇条書きというのはだいたいにおいて、ちょっと工夫するとずっとわかりやすくなることが多いものです。こういうものが書けるようになっておくと、ビジネスのプレゼンの場合などにも役に立つので、考えてみてはいかがでしょうか。この事例は特に専門知識もいらないので、練習として手頃です。

具体的には、この例の場合、「注意」が必要な場面が3つに分かれるので、「いつ」「どんな注意を」の、「いつ」を整理してやって、それを明示することで、ずっとわかりやすくなります。つまり、こんなイメージですね。

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具体的にどうするかは、また次回。

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