農業データ連携基盤の構造と連携イメージ
政府のIT戦略本部は2018年9月14日、オープンデータ官民ラウンドテーブル(第3回)を開催し、農業関連データの活用に関するラウンドテーブルを実施しています。
農林水産省資料からは、農業データ連携基盤に関する取り組みの資料を公開していますので、その一部をご紹介したいと思います。
農業ICTの現状と課題では、データに基づく農業を実践するためには農業ICTの活用が不可欠であるものの、データやサービスの相互連携がなく、様々なデータが散在していることなどを理由にデータを活かしきれていないというのが現状となっています。
政府では、農業ICTの抱える課題を解決し、農業の担い手がデータを使って生産性向上や経営改善に挑戦できる環境を生み出すため、データ連携・共有・提供機能を有するデータプラットフォーム(農業データ連携基盤:WAGRI)の構築を進めています(2019年4月より本格稼働予定)。
これによるデータ提供機能の活用により、データを保有する組織は、企業等がシステム開発等に利用しやすい形でデータを提供することが可能となっています。
出所:オープンデータ官民ラウンドテーブル(第3回) 2018.9
農業データ連携基盤(WAGRI)は、農業ICTサービスを提供する民間企業の協調領域として整備を進めており、WAGRIを通じて気象や農地、地図情報等のデータ・システムを提供し、民間企業が行うサービスの充実や新たなサービスの創出を促すことで、農業者等が様々なサービスを選択・活用できるようにするとし、連携基盤の構造は以下のとおりとなっています。
出所:オープンデータ官民ラウンドテーブル(第3回)
2018.9現時点の農業データ連携基盤から取得可能な主なデータ・システムは、民間企業の提供する気象情報等のほか、農林水産省が保有するデータ(筆ポリゴン、ほ区ポリゴン)も取得可能となっています。
出所:オープンデータ官民ラウンドテーブル(第3回)
農業データ連携基盤の利用イメージでは、以下の図が、ICTベンダーがWAGRIを経由して、自社が提供するアプリに各種データ等(地図データ、航空写真の画像データ、生育予測システム、1kmメッシュ気象データ)を組み込み、農業者等に提供している実証事例です。
出所:オープンデータ官民ラウンドテーブル(第3回)
農林水産省が保有し、報告書やHPを通じて公開しているデータ等について、今後、企業等のニーズも踏まえつつ、WAGRIを通じて順次提供していく予定となっています。
出所:オープンデータ官民ラウンドテーブル(第3回)