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地方団体のオープンデータ改良版パッケージはオープンソースとしてGitHubで公開 〜これからのオープンデータの進め方

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政府のIT総合戦略本部は2017年5月29日、「第3回 データ流通環境整備検討会」を開催し、オープンデータを巡る最近の動き及びこれからのオープンデータの進め方(報告)とオープンデータ基本方針(案)について(報告)について、資料を掲載しています。

政府では、オープンデータの推進に向けたニーズ把握のための基礎データを得るために、各府省庁の保有データの棚卸しを進めていきます。主に、統計データや国の⾏政機関等が扱う申請、届出、報告その他の⼿続等を通じて収集・整理したデータ、調査業務で得られたデータなどを対象としています。

また、官⺠ラウンドテーブルを開催し、⺠間企業等データ活⽤を希望する者と直接対話する場を設け、⺠間ニーズに即したオープンデータの取組の推進や、地⽅公共団体や⺠間のデータ(協調領域等)の公開の在り⽅についての検討を進めていくとしています。

政府では、⾏政が保有するデータについては、オープンデータを前提として情報システムや業務プロセス全体の企画、整備及び運⽤を⾏う「オープンデータ・バイ・デザイン」の推進を行っていくとしています。

オープンデータ・バイ・デザインの具体的な内容は以下のとおりです。

⾏政が保有するデータを原則としてオープンデータ化するとともに、利⽤者が活⽤しやすい形で公開するため、⾏政⼿続及び情報システムの企画・設計段階から必要な措置を講じる。
(1)⼀括ダウンロードやAPIを通じたデータ提供
 特にニーズが⾼いと想定されるデータは⼀括ダウンロードを可能とする仕組みの導⼊や、APIを通じた提供を推進する
(2)メタデータの公開
 公開データについて適切なメタ情報を付与し、政府のデータカタログサイトへ漏れなく登録がされるようにする
(3)機械判読に適したファイル形式およびデータ構造
 公開可能なデータを抽出/出⼒/公開するための仕組みをシステム要件に含める
 公開データがJSON・CSV等、機械判読に適したファイル形式で公開されるようにする
 各府省庁が⾏う委託・請負契約に当たっては、報告書等の成果物を機械判読に適したファイル形式で納品されるようにする

(4)データ構造やデータ形式の標準化
 可能な限り標準化された形式やコード体系等でデータを格納・出⼒する
 法⼈情報を含むシステムの開発・更新に当たっては、法⼈番号の併記を原則とする
(5)公開済みデータの更新
 データ公開後も適切にデータの更新がされるように仕組みや運⽤体制を構築する
また、データベース構築にあたっては、オープンデータを前提とする(⾮公開とすることに合理的な理由がないものについては、予算計上を認めないこととする)。
今後オープンデータ・バイ・デザインの取組は、「デジタル・ガバメント推進⽅針」の動き※と連携しながら進めていく。企画・設計時の具体的な実施事項については「政府情報システムの整備および管理に関する標準ガイドライン」及び同実務⼿引書に盛り込み、政府情報システム全体への浸透を図ることとする。

地⽅公共団体の取り組み促進にあたっては、地⽅公共団体がオープンデータに取り組むに当たって、最低限公開することが望ましいデータセット(ミニマムデータセット)およびフォーマット標準例を提⽰することで、地⽅公共団体の取り組みを促進するとともに、オープンデータの利活⽤を促進するとしています。本進め方にあたっては、⾃治体普及作業部会を開催してくとしています。

地⽅公共団体におけるオープンデータへの取組の加速にあたって、改良版パッケージを提供していく予定です。オープンデータのデータカタログとダッシュボードアプリケーションをパッケージ化して提供することで、地⽅公共団体によるオープンデータの導⼊・活⽤を促進をしていきます。

パッケージはオープンソースとしてGitHubで公開することにより、他の地⽅公共団体に展開可能としていきます。

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出所:IT総合戦略本部 第3回 データ流通環境整備検討会 2017.5

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