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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

デジタル化時代の情報システム部門の役割

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ユーザー企業の情報システムは、これまでは統合基幹業務システム(ERP)など基幹システムや社内業務システムなどを中心としたトラディショナルなシステムであるSoR(Systems of Record:記録のためのシステム)でした。

事前に予測された量を処理するオンプレミスシステムなどの基盤を構築し、手動オペレーションによる、正常性や安定性、堅牢性などの要件が求められた既存ビジネスの業務効率化やコスト削減が目的の中心となっていました。

一方、IoTやAI、Fintech、マーケティングオートメーションなどの新たなビジネス基盤となるSoE(Systems of Engagement:協働のシステム)が進み、新ビジネスの創出や顧客経験の改革を支援する動きが加速しています。情報の処理量や負荷に応じて柔軟にリソースを伸縮するクラウドサービスを利用し、APIによる自動構築や自動オペレーションが可能な迅速性、柔軟性、拡張性を重視したITインフラ基盤が求められるようになっています。

ユーザー企業の情報システム部門は、トラディショナルなシステムを中心とした従来の業務の延長だけではなく、ITを活用したデジタル化の流れに対応した新しいサービスを立ち上げるミッションへシフトが進み、事業部門の業務改革を主体的に支援する事業部門とのパートナー体制を構築していくことが求められています。  

ユーザー企業の情報システム部門は、SoRであるトラディショナルなシステムに対応した情報システムを最新の技術を採用して継続的にシステムを利用できるようにしつつ、SoEである新ビジネスの創出などの新しい基盤への対応を強化する双方の要件に対応するの情報システムの基盤の整備が、重要なミッションとなっています。

ユーザー企業の情報システム部門は、SoRとSoEに対応したクラウドサービスを採用し、自社の情報システムの全体性最適化を図っていく取り組みが重要となっていくでしょう。

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